内容説明
横浜に住む小学四年生のみどり。広島に暮らすおばあちゃんの病気をきっかけに、原爆のことを考えはじめる。1945年8月6日、あの日おばあちゃんが体験したことをお父さんから聞かされたみどりは…。現代の小学生の目線で原爆を追体験する書き下ろしストーリー。さらに実際に原爆を体験した人たちが作った原爆詩20編を収録。俳優吉永小百合の平和への願いがつまった一冊。小学中級から。
目次
第1部 おばあちゃんの願い(山室有紀子)
第2部 原爆詩集(げんしばくだん(坂本はつみ)
先生のやけど(かくたにのぶこ)
弟(栗栖英雄)
おとうちゃん(柿田佳子)
無題(佐藤智子)
お父さん(原田治)
原爆(山代鈴子)
水ヲ下サイ(原民喜) ほか)
著者等紹介
吉永小百合[ヨシナガサユリ]
東京都生まれ。俳優。みずから原爆詩を朗読したCDを企画し、1997年『第二楽章』、1999年『第二楽章長崎から』を発表。精力的に朗読会も行っている
男鹿和雄[オガカズオ]
アニメーション美術監督・背景画家。数多くの劇場アニメの背景画、美術設定を手がける
YUME[ユメ]
イラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
44
児童書。半分が物語で、半分が原爆詩。あの当時書かれただけあって、ぐっと心を打つ詩です。大人も読んだ方がいいと思います。2014/11/05
瑪瑙(サードニックス)
43
前半は物語。後半は原爆経験者の詩。実体験に基づいているだけに、迫力があって、耐え難い程の恐怖と悲しみが押し寄せてくる。広島と長崎の両方の原爆資料館へ行った時の、展示物を思い出した。戦争は絶対ダメだ。ましてや原爆などの核兵器なんてもっとダメだ。人間が理性をとりもどし、世界から戦争や核の恐怖が無くなる事を願ってやまない。2016/07/11
こころ
5
今読み終わりました!残酷すぎて、パニックです。 戦争は嫌だ。死にたくない。 もう、絶対、戦争をしてはいけない。そう強く思いました。一度は、読むべき本だと思います。涙なしでは読めません。2019/08/05
Holiday
4
自分の名前が好きじゃない小4の「みどり」、広島のおばあちゃんが名付けたと知り…。現代の小学生が主人公という設定なので、子供が共感でき、入りやすそう。後半は吉永小百合さんが朗読活動もされている原爆詩。これは涙なしでは読めませんでした。2015/06/29
ぷりん
2
戦争は、もう身近な存在の経験としては語ってもらえなくなってきた。だからこそ、こういう本の価値は高いだろう。主人公と自分を重ねながら、ゆっくりとこの国で起きたことを知っていく。その後だからこそ、数々の詩が心を打つのだと思う。2022/08/02