塔和子 いのちと愛の詩集

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  • サイズ B6判/ページ数 186p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784046215734
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0092

内容説明

十三歳でハンセン病を発病、十四歳で小さな島の療養所に隔離された苛酷な現実も、塔和子の豊かな命の泉を涸らすことはできなかった。人間とは?生きるとは?命とは?愛とは?―自らの生の根源を見つめ、闇の中から希望の光を見出し問いかける、次代を生きる若い人々へ託すメッセージ。高見順賞を受賞し、映画「風の舞―闇を拓く光の詩―」で紹介された詩人が贈る、いのちと愛の言葉の花束。

目次

1(湖;くらげ;痛み ほか)
2 (墓;林;分身 ほか)
3 (母;目覚めたるもの;結婚 ほか)
随筆(浦島記;詩の表現と意識の二重性について―私の試作ノートから;共同生活と療養者の文学 ほか)

著者等紹介

塔和子[トウカズコ]
1929年、愛媛県に生まれる。1943年、ハンセン病により、国立療養所大島青松園に入園。1951年、同園の赤沢正美氏(歌人)と結婚。1952年、ハンセン病完治。1953年、夫の赤沢氏の影響で短歌を始める。1957年、短歌形式に表現の限界を感じ、自由詩を作り始める。1958年、NHKのラジオ番組「療養文芸」に投稿。1961年、第1詩集『はだか木』出版。1964年、園内のキリスト教交霊会において洗礼を受ける。1973年、第3詩集『エバの裔』出版(H氏賞次点)。1976年、第4詩集『第一日の孤独』出版(H氏賞候補)。1978年、第5詩集『聖なるものは木』出版(H氏賞候補)。1999年、『記憶の川で』により第29回高見順賞を受賞。2002年、香川県より教育文化功労賞受賞。2004年、第62回山陽新聞賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

96
塔さんの詩は読み手を圧倒する。ご自身の病や隔離された体験が塔さんを構成したのだろうかー思うに健康な体や普通の(何をもって普通というかは各々かもしれないが・・)家庭にあっても、この方はきっと【何か】を発信したのではないだろうか。『痛み』が好きです。本書には載っていないが『胸の泉に』『希望よあなたに』はいつ読んでも心が揺さぶられる。詩は苦手、照れくさいと思ってるあなたにも読んで欲しい一冊です。ハンセン病という事を抜きに塔さんは語れませんが、多くの方に知ってもらいたい世界がありました。2017/11/26

みや

27
母から借りた本。13歳でハンセン病に罹り、14歳で島の療養所に隔離された塔さんが、78歳で編んだ20作目の詩集。数年前、塔さんが生きた香川県の大島へ母と訪れた。その時に見た、四方を海で囲まれた美しい島の姿を思い出す。詩への苦手意識は今回も消せなかったが、随筆部分は胸が詰まった。「いのち」について考える機会は今までに何度もあったものの、日常を過ごす中で気付けばなおざりになってしまう。不自由な生活を強いられ、「人として生きること」を常に考え続けて生きた塔さんの言葉には無駄が無く、明瞭に問い、語りかけてくれた。2016/12/12

メイロング

1
名前はアレだが中身はガチの典型例。「選ぶ」読めてよかったなー。前に読んだ「希望よあなたに」を補う感じでいいですね。後半に随筆がついてて、講談社文芸文庫味。いいなあ塔和子。2020/08/01

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