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出版社内容情報
世界から一つずつ文字が消えていく。文字が消えれば、言葉が消える。
言葉で表現できないものは、この世から消える。
――いったいどれだけのものを消滅から守れるだろう。
ある日突然、物語の主人公として虚構の世界を生きることになった小説家・佐治勝夫。
現実と虚構が徐々に溶け合っていく中で、佐治はなにを思うのか?
\原作約50万部/
\TikTokをはじめ、数々のSNSで話題/
1995年の刊行以来、たびたび話題となる筒井康隆の実験的名著が、まさかのコミカライズ!
【解説:飯間浩明(国語辞典編纂者)】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
45
筒井康隆の作品を漫画化。文字が一つずつ消えていく世界をどうやって漫画にしていくのか。文字とともに、その実体も消えていく。途中で原作小説の漫画化だと気付く登場人物たち。その原作本の表紙すら文字が消えている。漫画が文字と絵で出来ている世界であるということを再認識させる。なかなかチャレンジに満ちた作品だ。表紙、裏表紙の見返しに、文字が消えていくルールと消えていく順序が書かれていて、原作を読み返したくなってくる。2025/11/01
へくとぱすかる
41
仮にひとつだけ音が消えても、世界から何と多くのものが失われることだろうか! 筒井康隆による原作を、困難を乗りこえてのコミック化。文章とちがって、つい絵に描いてしまうミスも避けねばならないルール。れれっ、と思うタッチの変化は、ルールを守るためだが、さらには原作の、物語の進行にともなう独特な雰囲気の変化をも表現していると思う。気になるラスト。かつて原作を読んだときは十分に理解できなかったが、なるほど、そうでしたか。このストーリーでよくきちんと決着をつけることができたものだと感心。虚構という形式の深さを感じた。2025/01/27
コリエル
6
冨樫義博が幽遊白書の中でこの作品を元ネタにしたエピソードを描いたことで有名な本作のコミカライズだが、言葉が一文字ずつ失われて、その言葉が表すモノたちが同時に存在しなかったことになるという設定は非常に描くのに苦心したことだろう。特に第二部以降では言葉の数が減るのと同時に、原作の展開から大きく逸脱し始めたことが難易度を高めたことと思われる。背景として描写することも当然ダメなので書き割りどころか子供の落書きのような曖昧とした描き方となり世界の揺らいでいる様を表現してあった。非常な労作。2025/09/26
碧海いお
5
同名のノベルのコミカライズ。 2章の終わりから小説とは別の話になっているらしい。 だんだんと文字が消えていく。 自分が小説の登場人物に気づくというのはかなり前からあったことを知る。2025/04/15
hryk
2
すごいすごい。よくぞ漫画にしてくれた。2025/02/09




