奇書の世界史〈2〉歴史を動かす“もっとヤバい書物”の物語

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奇書の世界史〈2〉歴史を動かす“もっとヤバい書物”の物語

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  • サイズ 46判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784046051684
  • NDC分類 019.04
  • Cコード C0020

出版社内容情報

ベストセラー『奇書の世界史』待望の第2弾がついに書籍化!前作を超える、驚きの奇書とその歴史を紹介。

『ノストラダムスの大予言』……世界一有名な占い師はどんな未来もお見通しだった!……のか?
『シオン賢者の議定書』……かの独裁者を大量虐殺へ駆り立てた人種差別についての偽書
『疫神の詫び証文』……伝染病の収束を願って創り出した、疫病神からのお便り
『産褥熱の病理』……ウイルス学誕生前に突き止めた「手洗いの重要性」について
『Liber Primus』……諜報機関の採用試験か? ただの愉快犯か? ネットに突如現れた謎解きゲーム
『盂蘭盆経』……儒教と仏教の仲を取り持った「偽経」
『農業生物学』……大飢饉勃発!科学的根拠なしの「“画期的な”農業技術」について
『動物の解放』……食事の未来を変えるかもしれない、動物への道徳的配慮について

内容説明

奇書を奇書たらしめるものは、読み手の価値観である。人は時代に合わせて「信じたいもの」を選択してきた。時には、嘘にまみれた書物を受け入れて過ちすら犯す。過去は変えられないが、奇書の歴史を学びとし、未来をどう生きるのか。

目次

01 ノストラダムスの大予言(ミシェル・ド・ノートルダム著)世界一有名な占い師はどんな未来もお見通しだった!…のか?
02 シオン賢者の議定書―かの独裁者を大量虐殺へ駆り立てた人種差別についての偽書
03 疫神の詫び証文―伝染病の収束を願って創られた、疫病神からのお便り
番外編01 産褥熱の病理(イグナーツ・ゼンメルワイス著)―ウイルス学誕生前に突き止めた「手洗いの重要性」について
04 Liber Primus(Cicada3301)―諜報機関の採用試験か?ただの愉快犯か?ネットに突如現れた謎解きゲーム
05 盂蘭盆経(竺法護 漢訳)―儒教と仏教の仲を取り持った「偽経」
06 農業生物学(トロフィム・デニソヴィチ・ルイセンコ著)―科学的根拠なしの「“画期的な”農業技術」について
番外編02 動物の解放(ピーター・シンガー著)―食事の未来を変えるかもしれない、動物への道徳的配慮について

著者等紹介

三崎律日[ミサキリツカ]
1990年、千葉県生まれ。代表作「世界の奇書をゆっくり解説」を中心に、ニコニコ動画、YouTubeで動画投稿を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

66
第2弾は偽書というより、まさに数奇な運命をたどった本の紹介。中でも本が政治的に利用されたときの悲惨な結果は、背筋が寒くなる。まちがった論説が多くの人々の命を奪うことがあることを知っておきたい。トンデモ本の内容は確かに噴飯ものだが、それを真に受けたり、デタラメだと知りながら利用する人物の出現という、危険性をつねにはらんでいる。そして逆のパターンとして、のちに正しかったと名誉回復された本も存在する。コロナ禍のさなかである現在、ゼンメルワイス医師のエピソードは、科学の教訓としていっそう心に刻んでおきたい。2022/03/06

遊々亭おさる

28
感染症対策の基本である手洗いが異端の医療だった時代がある。今の常識は昔の非常識。今の常識は未来の非常識に変わるかも。時代によって評価が反転する本を紹介した一冊。カルト宗教団体を無差別テロに駆り立てた『ノストラダムスの大予言』。ステレオタイプなユダヤ人像に過剰反応した人々がでっち上げた『シオンの議定書』は民族大虐殺を引き起こした。思想のための科学が数千万にも及ぶ餓死者を生み出しひとつの国を崩壊させた『農業生物学』。トンデモ本が生まれ支持された背景にはその時代の社会状況が絡み合っている。盲目は罪、常識を疑え。2023/02/08

geshi

28
1よりも現在のわれわれに繋がる密接度が高い選書。動画で見た時とは違い1冊の本にまとめた時の構成の巧さが光る。『ノストラダムスの大予言』で人は自分の信じたいものをいかようにも作り出せるという土台があって、『シオン賢者の議定書』というホロコーストを生んだせっちあげの偽書がうすら寒くなる。つぎはぎと偽造の経緯が分かりやすく、偽書は隠して作られるの見本。『産褥熱の病理』『農業生物学』は科学的な「正しさ」が時代に一致しない人間の愚かさは今も変わることはない。奇書を通じて己の価値観を何度も揺さぶられた。2022/03/06

Arisaku_0225

25
前巻に引き続き、数奇な運命を辿った書物を「奇書」とし、奇書を書いた人物像から奇書が与えた影響まで一冊(中には書籍では無いものもあったが)にストーリー性を持たせて書かれている。個人的にお気に入りなのが『農業生物学』と『疫神の詫び証文』。前者は思想や実益によって歪められた学問は時に人を殺し、社会も殺すのだと痛感。科学と言う学問のあり方は「世の中を豊かにする」ためという任務があるが、それが行き過ぎるとソ連だろうが日本だろうが間違った方向に言ってしまうのではないか、と考えさせられた。2022/12/25

山口透析鉄

22
市の図書館で借りて読了。シリーズ2冊目は、今、と関わりが深そうな人や書物等を選んだ感が強かったですね。CICADA3301とかは、私もかなり好きでしたし。 ルイセンコ的な過ち、パンデミック下の我々もしていそうで、限界、はあるのでしょうね。 書かれている内容を鵜呑みにするつもりはありませんが、著者が何をどう調べてどう感じているのかはよく分かるんで、このシリーズはまだまだ伸び代はあるでしょうね。 所謂フェイクニュースの類は正に今日的な課題ですからね。 2023/02/12

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