出版社内容情報
村中和之[ムラナカカズユキ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルカリオン
15
巻末に「共通テスト試行調査問題」が2問掲載されているが、迷走感たっぷり。問うている内容自体には問題はないのだが、設問指示・解答方法が「無駄に」複雑。昔、どこかの短大入試のマーク式問題で見かけた悪問を思い出した。「下記の英単語を並び替えて正しい文を作成した場合に、2番目と5番目の単語に来る単語を答えよ」みたいなタイプの問題だが、さらに何段階かの設問指示があり、もはや何をはかるための問題なのかがわからないような代物だった。2021/08/30
アルカリオン
12
p17 ルソー『社会契約論』:人間は自由なものとして生まれたが、(現在は)至る所で鉄鎖につながれている。そこで、社会契約によって本来の自由・平等を回復することを目指す(「自然に帰れ」)。「一般意思」に基づく共同体、直接民主制を志向する。一般意思とは社会全体の意思のことであるが、個人の意見の総和(=全体意思)ではない。誰もが自分の私的利益を棚上げして、社会の一員として社会にとっての利益を考えたときの意思のことである。2021/09/01
アルカリオン
12
p137, 145 独占禁止法で1953年以来、例外として認められていた「不況カルテル」と「合理化カルテル」は1999年改正により禁止された▼ p150- GDPの算出上、家事労働やボランティアは除外されるが、「農家の自家消費分」と「持ち家の家賃相当分」は金銭に換算してGDPに含める。これは定義がそうなっているという話であり、理屈を考えても仕方がない▽国民純福祉(NNW:Net National Welfare)では、家事労働やボランティアは加算し、公害対策費のような項目は差し引く。2021/07/29
アルカリオン
12
KindleUnlimited 受験に向かないマイナー科目の烙印から逃れられない「現社」。しかし、扱う内容は「現代社会」の名称に恥じないものだ。重要な事項を幅広く扱っている。政治(民主主義、基本的人権、統治制度、日本政治の諸問題)、経済(経済学、金融、日本経済史、消費者問題、労働問題、社会保障)、国際(国際社会・国際平和、戦後国際政治史、国際経済、国際経済史、南北問題)、倫理・社会(環境問題、現代社会の特質、青年期の人格形成、生命倫理、世界の思想と日本の思想)。2021/07/27
アルカリオン
11
労働三権:団結権・団体交渉権・団体行動権(ストの権利)▼労働基本権:労働三権+勤労権▼労働三法:労働組合法(1945)(労働三権を確実にするための法律)・労働関係調整法(1946)・労働基準法(1947)▼労働関係調整法に基づく労働委員会の調整(斡旋・調停・仲裁)は労働組合と使用者との争議を解決するための手段であり、個人が会社と争うには都道府県の労働局による斡旋(強制力なし)か裁判しか方法がなかった。そこで、2006年から労働審判制度がスタートした。2021/08/05