どの教科書にも書かれていない日本人のための世界史

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どの教科書にも書かれていない日本人のための世界史

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784046018991
  • NDC分類 209
  • Cコード C0022

出版社内容情報

「消された2つの帝国」とは何か? 今こそ日本人のための世界史を書こう。「世界史」が今、学び直しの対象としてブームになっています。不透明化する世の中で歴史にヒントを見出したい、という思いが動機になっているようにも思いますが、そもそもそこで、日本人が学んでいる「世界史」とは何でしょうか?

現在の「世界史」は、戦前の西洋史と東洋史を無理やりにつなげ、そこにその他の国の歴史を無理やりに挟み込んだ代物であり、こんなものをいくら学んでも、これからの時代を生き抜く智恵を見出すことはできない、と宮脇氏は言い切ります。

それでは今、日本人が自らの血肉とすべき、ほんとうに学ぶべき世界史とはどのようなものでしょう? それこそが、ヨーロッパと中国とを一つにつなぐ、中央ユーラシア草原からみた「一つの世界史」なのです。

その主役である「モンゴル帝国」は、中国のかたちを根本から変節させ、ヨーロッパを滅亡寸前にまで追い込み、ロシア帝国の生みの親となりました。こんなことは教科書のどこを読み込んでも、絶対に書かれていません。

さらにそうした「一つの世界史」を追っていったとき、私たち日本人は、そのなかに「大日本帝国」が登場してくることに気づくでしょう。そう、そこで大日本帝国は日本史のなかではなく、世界史の主要な登場人物として、その姿を現わすのです。

そうした視点で日本人が現在のいびつな「世界史」を書き直したとき、いったい何がみえてくるのか……。誰も挑もうとしなかったその難問を、注目の歴史家が本書で鮮やかに解き明かします。


〈内容例〉
世界史という教科は戦後につくられた/「歴史」という熟語をつくったのは日本人/チンギス・ハーンは「蒼き狼の子孫」ではない/空前の繁栄を極めた「パクス・モンゴリカ」の真実/「支那」と「チャイナ」の語源はともに「秦」/「中国五千年」は、二十世紀に登場した概念/魏・呉・蜀の「三国時代」に漢族は絶滅した/モンゴル軍の先鋒となったのはイギリス人/モスクワのツァーリは「白いハーン」と呼ばれた/シベリアの語源「シビル」は「鮮卑」と同義/「満洲」を「満州」と書くのはもうやめよう/満洲人からすれば、モンゴル人はもとの主君筋/ダライ・ラマという称号を贈ったアルタン・ハーン/ウラジヴォストークの意味は「東方を支配せよ」/日露の密約が、モンゴルを南北に分裂させた/「シベリア抑留」は言葉の使い方が間違っている/朝鮮戦争で日本統治時代の遺産が焼け野原に/日本中心史観を超えて――新しい歴史の扉を開け……ほか

第1章 教科書で教えられる世界史の大問題
第2章 モンゴル帝国から「一つの世界史」は始まる
第3章 中国に巨大な影響を与えた元の支配
第4章 欧州全土を征服寸前だったモンゴル軍
第5章 ロシア帝国は「黄金のオルド」を受け継いだ
第6章 清を建国した満洲人とは誰なのか
第7章 露清関係の真実と「最後の遊牧帝国」
第8章 大日本帝国の登場、そして満洲国誕生へ
第9章 満洲国の遺産が中国に近代をもたらした
終章  今こそ日本人のための世界史を書こう

宮脇 淳子[ミヤワキ ジュンコ]
1952年和歌山県生まれ。京都大学文学部卒、大阪大学大学院博士課程終了。博士(学術)。専攻は東洋史。大阪大学大学院在学中より岡田英弘(現東京外国語大学名誉教授)からモンゴル語・満洲語・シナ史を、その後、山口瑞鳳(現東京大学名誉教授)からチベット語・チベット史を学ぶ。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員、東京外国語大学非常勤講師、国士舘大学非常勤講師、東京大学非常勤講師などを歴任。

内容説明

教科書で教えられる「世界史」は、戦前の西洋史と東洋史を無理やりにつなげた代物だった―。ならば、「モンゴル帝国」から始まり「大日本帝国」にまで至る、日本人の価値観を一変させる「一つの世界史」とは、何か。これが他国のためではなく、日本のために書かれた世界史だ!

目次

第1章 教科書で教えられる世界史の大問題
第2章 モンゴル帝国から「一つの世界史」は始まる
第3章 中国に巨大な影響を与えた元の支配
第4章 欧州全土を征服寸前だったモンゴル軍
第5章 ロシア帝国は「黄金のオルド」を受け継いだ
第6章 清を建国した満洲人とは誰なのか
第7章 露清関係の真実と「最後の遊牧帝国」
第8章 大日本帝国の登場、そして満洲国誕生へ
第9章 満洲国の遺産が中国に近代をもたらした
終章 今こそ日本人のための世界史を書こう

著者等紹介

宮脇淳子[ミヤワキジュンコ]
1952年和歌山県生まれ。京都大学文学部卒、大阪大学大学院博士課程修了。博士(学術)。専攻は東洋史。大阪大学大学院在学中より岡田英弘(現東京外国語大学名誉教授)からモンゴル語・満洲語・シナ史を、その後、山口瑞鳳(現東京大学名誉教授)からチベット語・チベット史を学ぶ。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員、東京外国語大学非常勤講師、国士舘大学非常勤講師、東京大学非常勤講師などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まさにい

18
岡田英弘氏の本を読んで、なるほど、確かにモンゴルの視点から世界史を眺める視点は面白いなぁと思った。この本はその延長線上で手に取ったものです。なるほどと思うところと。やはり少数派なので、それなりに思い入れが強いなぁと思ったところがあります。もう少し僕も続けてモンゴルという視点から中国を眺めていくのもいいかなというのが読後の感想。色々な視点から歴史を眺められるようになれるといいなぁ。2017/09/21

tomo

16
☆☆☆ 西洋史でもなく、東洋史でもない。世界史はモンゴルを起点とすると、確かにスッキリすると思う。英・仏・独などのいわゆる現代の大国も16世紀以降生まれた国だし、歴史がないのは当然か。そう考えると1400年以上歴史が続く日本は、世界的に見てもかなり珍しい。むしろ唯一じゃないかな。シナ大陸の歴史、チンギス・ハーンの息子たちの時代以降になると、単語(国名)の羅列が多くなって読みにくくなってしまう。本作は、筆記用具必須ですね。2023/01/18

軍縮地球市民shinshin

15
ご夫君であり、師匠である岡田英弘氏の説を一般向けにわかりやすく示した書。古代から近現代まで、モンゴル史を核とした東西の交流、「世界史」の形成となかなかおもしろい。ただ一般に馴染みのない人名のオンパレードなので、その点は下調べをしておかないと分かりづらいと思う。2017/03/24

shamrock

13
安定の内容。古い歴史観で勉強してたから認識をひっくり返されるのが楽しい。しかしひでえ歴史だな…。そういう時代といえばそうなんだろうが、幸せな人っていたのかな。俺は恵まれてるな。2019/09/12

しゅわっち

11
高校の世界史が、つまらないと思っていたが、理由がよくわかった。GHQによる押し付け歴史、東洋と西洋の違う歴史観を一つにしてるために発生してるとわかった!モンゴルを中心にした世界史は、支那の文化と中東の文化を西洋に広めて、西洋文化が開花した解釈にある程度納得できた。世界は、侵略された歴史を隠し、自分達を誇示する歴史観を作る努力してるのが、わかった。支那は、侵略した者が、支那文化を継承するために科挙が、あったという内容に納得が行った。日本人は、歴史を作るという点には、疎いのだろう。2018/10/24

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