出版社内容情報
戦国時代の最後を飾る大戦・大坂の陣と豊臣秀頼の生涯を完全詳解。さらに、大坂の陣の同時代史料『駿府記』の現代語訳、長宗我部家17代当主・友親氏のインタビューなど、大坂の陣400周年に贈る、必読の1冊。
内容説明
慶長二十年(一六一五)五月、豊臣秀頼・淀殿母子は、大坂城において自刃しました。慶長十九年の大坂冬の陣、そして翌年の大坂夏の陣というふたつの戦いを最後に、戦乱の世は終わり、徳川幕府の天下が訪れます。豊臣秀吉の念願の実子として誕生した秀頼。「お飾り」や「母・淀殿の言いなり」といった人物像がイメージされることも少なくありません。しかし、はたしてそれは真の姿なのでしょうか―本書を読めば、新たな秀頼像が浮かびあがってくることでしょう。
目次
第1部 ここまでわかった!大坂の陣の真相(「豊臣体制」解体と大坂の陣;検証!大坂の陣;図説・大坂の陣の激闘 ほか)
第2部 徹底研究!豊臣秀頼の生涯(秀頼誕生以前の豊臣一族;秀吉の関白任官と豊臣家;秀頼の誕生と後継者問題 ほか)
第3部 激闘!大坂の陣を戦った男たち(武士としての名誉と意地、旧領地復活の夢;豊臣方の諸将;徳川方の諸将 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねね
9
何というか、論拠が弱かったり、間違いでは…?という資料も含まれてたり、信憑性が今一つ解らない感じの本。著者一覧を見て、何となくなるほどねって思ったりも。「駿府記」現代語訳が巻末についてるのですが、その人物来歴が適当。丹羽長秀の年齢(生~没時代記載在り)が、冬の陣時点で計算すると87歳。阿呆か、と言いたくなった。とっくに長秀さんは亡くなっていて、長重に代替わりしてたことがたかがwikiで解りましたとさ。ええ。もしや同じ名前を継承したのを間違えたのか?とも思ったけど、それですら無かった。読む価値はあまりないな2016/05/29
アトム
4
「真田丸」のつながりで読む。気軽に読むことができた。2016/12/22
狐狸窟彦兵衛
1
講談「難波戦記」の舞台を訪ね歩いているので、こういう本には手が伸びてしまいます。軍記には虚実が取り混ぜて色々と語り継がれているけれど、本当はどんな思いで、どんなことを考えて生き、そして死んでいったのだろう。「戦国」という、あまりに命があっけなくやり取りされる時代。それだけに一層、自らの「生きた証」を遺すことにこだわった時代なのかもしれません。歴史上の人物、またフィクションで生み出されたたキャラクターも含めて見ると「パラレルワールド」というのがあるのかもしれないという空想もしてしまいます。2016/04/25
ポニョ駅長
1
秀吉の死から豊臣家の滅亡までを最新の研究をもとにまとめてあります。 豊臣家を滅亡させることは既定路線ではなく、状況の変化の結果起こったものと解釈が出来そうです。 長宗我部盛親が大坂入城を果たすまでの経緯は、近衛龍春さんの著書でも読んでいましたが、彼のように仕官活動が実を結ばなかった結果、大坂方に付くという賭けに出た武将が沢山いるんだろうと感じました。2015/09/28
なむさん
0
星新一さんの「城のなかの人」で豊臣秀頼、大好きになりました。 「ここまでわかった!」と銘打っており、大好きと言っている割に史実の知識がwikipediaレベルではいかんと思い、手に取りました。いや、図書館で予約をし待ちました。 読了後の感想。 秀頼の人物像やらはまだまだ「ここまで」しか分かってない事にちょっとがっかり。燃えちゃったんだろうなぁ。妄想の余地は十分にありますが。 大阪の陣で戦った武将をエピソード付きでざっと知ることが出来ました。が、人の名前を覚えるのが苦手なので読むのがちょっと辛かったです。2017/02/28