内容説明
「一橋大」の問題は東大よりも面白い!?最難関大の入試問題で、使える歴史が身につく!!
目次
第1部 占領下の日本(日本国憲法は「押しつけ」なのか?(2001年度・3)
冷戦は日本にどのような影響を与えたのか?(1983年度・3)
サンフランシスコ講和条約をめぐる争点とは?(1995年度・3) ほか)
第2部 保守政権の誕生(自由民主党の結党理念とは?(1994年度・3)
安保闘争はなぜ盛り上がりを見せたのか?(1997年度・3))
第3部 高度成長期の内政と外交(高度経済成長が達成できたのはなぜか?(1999年度・3)
沖縄返還の背景にあったものは?(2004年度・3)
田中角栄内閣が掲げた内外の政策とは?(2008年度・3) ほか)
著者等紹介
相澤理[アイザワオサム]
1973年生まれ。東京大学文学部卒業。現在、東進ハイスクール講師。市進予備校prep15水道橋校・Z会東大マスターコースで“東大日本史”講座を担当し、数多くの東大合格者を輩出する。現在は東進ハイスクール・東進衛星予備校でセンター倫理対策の映像授業を担当する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
35
食パンはギッフェン財で、値段が上がるが需要も上がるというが、TPP国産材がギッフェン財となるだろう。輸入財は安い。やはり格差拡大。こうした問題もアメリカが絡む以上、戦後史の社会問題を引き起こす遠因である。入試問題各問いへの言及は避けるが、著者が一橋大日本史のレベルが、学力重視こそ人物本位の選抜試験という逆説について指摘されている(238頁)。いずれにせよ、一流大学で求められる学力は、立憲主義に基づくものであってほしい。解釈改憲に限界を感じた安倍晋三は、戦後初めて暴挙に出た。この歴史をどう酷評されるか。2015/11/30
RASCAL
20
2020年を迎え、3年ぶりくらいに再読。一橋大学の日本史の入試問題から学ぶ戦後史である。人名や年号を覚えるのが歴史ではない。未来を志向するための歴史の捉え方を学ぶこと、そんな理想を体現したような入試問題。特に日本国憲法については考えさせられた。一橋大は私の母校だが、自分の時は、さすがに高度成長や日本列島改造論はまだリアルタイムに近く、戦後も歴史になりきっていなくて出題されなかった。でも昭和史は試験に出ると思って必死に勉強した覚えあり。受験勉強を超越した良問、自分の歴史好きはこの時からかも。2020/01/01
LUNE MER
18
「東大のディープな日本史」シリーズの戦後編という位置づけだが、この時代はほとんど出題しない東大に対して、この辺に集中砲火を浴びせる一橋の過去問を足がかりにして解説がなされている。やはり現在に直結している直前までの流れであり、古代や中世を学んでいる時とは肌感覚が全く違う。安倍元総理の祖父である岸信介を始め、吉田茂、佐藤栄作、池田勇人、田中角栄といった面々も登場。今の政治にどうこう思う前にまずきちんと過去を学ぼう、と毎回思わされる一冊。2022/07/22
鯖
15
戦後史弱い自覚があるので、おべんきょう。ディープというよりはオーソドックスに戦後史を、一橋大の論述問題を用いて解説してありました。丸暗記ではなくて、論述問題で基本的なところを学んだほうが戦後史は特にいいんだろうな…。総理大臣、変わりすぎだし。2014/04/05
RASCAL
14
「東大のディープな日本史」に続き、今度は一橋大の入試問題。一橋は我が母校、社会は日本史と世界史で受験した。近代史対策に岩波新書の「昭和史」を熟読したのと、日本史なのに現国っぽい問題だなと思った記憶があるが、遠い昔のことなので細部は覚えていない。読むとどれも深い難問ばかりで、「なかなかすごかったんだな、高3のころの自分」と思ってしまった。今の自分の歴史好きは、一橋大の受験勉強の賜物かもしれない。こうしてみると、日本の戦後の政治家って外交もけっこうしたたかだったんですね。やはり日本国憲法は見直されるべきかな。2015/12/23