内容説明
ふとしたことから私の家に住みついた、人形のように従順で、蛇のようになめらかな肌を持つ少女。奇妙に淫らな匂いを放つその体に、いつしか私は狂っていた。やがて臨月に産み落とされたのは、しかし白く柔らかな無数の卵だった。少女は一体何者なのか。そして卵の中で蠢いているのは本当に私の子なのか―。退屈な日常を犯す、異形の侵入者達を描く幻想ホラー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キー
9
演劇実験室天井桟敷の劇作家出身の岸田理生さんの初小説集。単行本は1986年に刊行。 天井桟敷出身ということですが、寺山修司氏の影響が色濃いことも、演劇的なこともなく、ストレートに、伝奇、SF、というジャンル小説になっていました。 収録作全7編のうち頭の2編が伝奇小説で、そのあとの5編はSFです。 眠ることを禁じられたディストピア小説「不眠の街」の、不条理な展開を見せる後半が、やや演劇的。 どの作品も、多かれ少なかれホラーな味付けがされているのが、角川ホラー文庫から再刊行されている理由でしょうね。2021/04/08
鬼神ザビエル
2
最初は怪異譚の短編で後半はSF系のホラーでした。 若干世界観に入りづらい所もあったけど、全体的におもしろかったです。鏡世界がお気に入り。2014/12/11
ちば
0
SFチックナホラー短編集。 「不眠の街」ガチョットダケ面白カッタダケデ、他ハ…ウーン? 異形ガ片言デ喋ルノデトテモ読ミニクイノデス2016/09/27
準急
0
最初のページについてる挿絵が公共の場で読むことを憚らせますが、内容はハイレベルなホラーです。短編ですので一話単位ですと気楽に読めます。
hikarunoir
0
文句なし。
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- 和書
- 江戸東京千年の土魂を探る