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内容説明
仁が“公館”を離れることで得た平穏な日々は突然終わりを告げた。神人遺物の原料“賢者の石”を手に入れるため、神音大系の聖騎士将軍アンゼロッタが日本へ降り立ったのだ。機械化聖騎士師団を率いるアンゼロッタは“賢者の石”発見の鍵を握る再演大系の少女きずなの奪取を命じる。聖騎士5千騎による侵攻とそれを阻止せんとする公館との暗闘の渦中、きずなを救うため仁は再び死線へと向かう!灼熱のウィザーズバトル第8弾。
著者等紹介
長谷敏司[ハセサトシ]
1974年、大阪府生まれ。関西大学卒業。2001年『戦略拠点32098 楽園』で第6回スニーカー大賞金賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
22
きずなが再び騎士団に狙われ仁の日常は戦場へ。ケイツが久々に再登場し相変わらず小物チンピラ感がすごかったりエレオノールはコロッケときゃべつ祭りな食生活だったりと絶望的な状況の中でも緊張を緩和させる要素があるのは良い所。仁が今まで隠していた事実をきずなに明かしたことで不自然だった3人の関係も壊れたわけですがこれがどうなっていくのか。敵が社会だったり登場人物がそれぞれ卑怯で勝手だったりと現実とラノベっぽさが良い具合に混じっているからこそ面白い。2014/08/16
fukumasagami
20
それは子どもを戦わせる、彼自身が最も強く拒絶した”悪”だった。社会からはじき出された仁は、偽善に加担するかわりに、その”悪”にみずから手を染めた。彼は、ひとりでは何もできなかったからだ。弱い者には、”悪”から無縁でかつ有効な選択肢など、ほとんど与えられない。そして、手に入るものが”悪”ばかりだから、”悪”を材料に何かを築こうとする。仁は、たぶん戦争の起源のひとつで、テロリストの入り口であるものの前にいた。2024/06/26
シュエパイ
16
大将が本腰を入れてきた神音体系の侵攻に、父の死の真相を知った少女の動揺。いつか、必ず来なければいけない瞬間が、とうとうやってきたんだなー、って。そして、再演体系の魔法使いとして、8月14日の選択をいじれば、メイゼルを死なせ、戦えなくなった先生と二人でいられると知ってしまったことに、幸せの未来が消えていくのを感じてさびしくなりました。それでも戦いたい、取り戻したいんだと叫ぶ3人に、熱さを感じて。全て壊れたココから、また始まるんだなって思うのです。2013/07/10
さとみん
8
仁のダメさは彼の優しさの裏返しでもあるが、例の彼との相似を見せられると苦味が増す。きずなにとっては「普通」が唯一の命綱であり、メイゼルにとっては刻印魔道師であることが生きる土台。立ち位置も見ている世界も違う彼らが作っていた疑似家族。それは京香も含めての家族だったんだなあと思える「京香姉ちゃん」という呼び方が切ない。2023/11/01
クライン
8
[メイゼルは誰にも聞こえないから、苦く酸っぱい気持ちを言葉にしてみた。それも子供の目線だと、ちいさな魔女は気付かなかった。「ねえ、せんせはあたしときずなと、最後にはどっちをえらぶの?」]読者をやきもきさせてきた三角関係に、一つの答えに似たものが提示されます。幻影城に集う者達の上にも。エレオノールの神懸かった(?)立居振る舞いにはただ感服。だが、キャベツは刻もうよコロッケ人間^^;。2013/01/06
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