出版社内容情報
「子別れ」「紺屋高尾」「寿限無」「真景累ヶ淵」ほか、寄席や口演会で人気の噺を厳選収録。演目別に筋書や会話、噺のサゲ、噺家の十八番をコンパクトにまとめる極上のガイドブック。上巻演目【あ?さ行】。
内容説明
寄席や落語会で口演頻度の高い噺を厳選。情緒たっぷりの廓噺「紺屋高尾」、涙を誘う家族ドラマ「子別れ」、子供に人気の言葉遊び「寿限無」、上流志向のズッコケ「青菜」、異次元の恐怖「死神」、圓朝作の怪談「真景累ヶ淵」―。演目別にストーリーと主な会話、噺の落ちと結末、どの噺家の十八番かなどをコンパクトにまとめる。落語の初心者・上級者を問わず役に立ち、読んで楽しめる極上のガイドブック。
目次
青菜
あくび指南
明烏
麻のれん
愛宕山
あたま山
穴どろ
鮑熨斗
居酒屋
一眼国〔ほか〕
著者等紹介
京須偕充[キョウストモミツ]
1942年東京・神田生まれ。慶應義塾大学卒業。ソニー・ミュージックのプロデューサーとして、レコード、CDの録音制作を行う。古今亭志ん朝が唯一その高座の録音を許したことで知られる。現在、TBSテレビ「落語研究会」の解説を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yutaro sata
32
落語好きにはお馴染み京須さんの本。プロットやコメントが短く的確でありがたい。いつも落語を聴いていると同じ噺ばっかりに集中してしまうので、こういう本を手元に置いておいて、何か違う話を・・・と探す楽しみがある。 この噺はこの演者が良い、というコメントに頷いたり、あれ、あの人のことは書いてないの?と思ったりする楽しみもあり。2023/07/17
よこしま
16
頭を柔らかく、新鮮にしてみたいと借りてみた一冊。特に落語が好きという訳ではありませんが、知っている噺があれば少し掘り下げてみようかなと。意外だったのは“一枚二枚三枚・・・”で有名なお菊さんこと『更屋敷』。江戸ではなくて播磨(兵庫県)だったんですね。噺では九枚しかないお皿が、十八枚まであった!ネタで(町中で話題な)お菊さんが明日は休みたいんだよというオチも新たな噺で作られたりとか、いろいろ創作されているんだと勉強にはなりました。『首ったけ』も遊郭が絡んでいたのかと、意味合い含めてなかなか面白かったです。2014/12/26
ムーミン2号
8
有名(らしい)落語200席を上下巻でそれぞれ100ずつ紹介している本の、こちらは上巻であ~さ行までの落語についてプロットとコメントが記されている。偏った落語ファンだと自分では思っていたが、案外知らない演目が少なかったのでまぁまぁ聞いてるじゃん、と思い、かつ、コメントで著者が紹介する噺家がわりと自分の趣味と合致していたので、実はちょっとホッとしている。とは言え、ほとんどが鬼籍に入っている落語家さんたちの口演なので、CDやDVDで聞く・見るしかないが、また聞き直したくなった。2022/01/03
はんみみ
8
落語なんてぇものにアタシがはまったのは餓鬼の時分でして。その頃にゃ生意気にも、今の噺はサゲが効いてるやら落ちが甘い、咄家が巧い・下手だあなんて事を言ってたもんだけど、それは子供の浅知恵。今の自分が賢くなったんでなく、知恵ってな経験や知識の上にあるものさ。知っててみれば「九郎判官義経」なんざ難しい話じゃないし、小言幸兵衛の「法華なんざ陽気で心中になりゃしない」なぞアチコチで葬式出てりゃ納得できる。しかしやっぱり落語は楽しい。こんなに夢中になれるのはアタシって人間の素地に落語が練り込まれているってことかねぇ2014/03/31
firelight
3
Kindle Unlimitedにて。表紙は伝統文様の「吉原繋ぎ」。吉原にあった手引き茶屋ののれんに描かれていたとも言われる柄は「手引書」の洒落か。廓噺が多いから、というわけでもあるまいが。▼噺ごとにプロットとコメント(解説)という構成。落語の話そのものではない。それを期待すると肩透かしになる。話の内容は演者によって細部が異なるから致し方なし。それでも並んだ噺のタイトルを見ているだけでも楽しくなる。▼「あくび指南」は故柳家喜多八師匠のがとぼけた渋い味わいがあって好きだったのだが、解説には登場しないね。2021/08/16
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