内容説明
混迷する国内政治、緊張の中の国際情勢。現代の日本に起こったさまざまな事件やニュースは、はたして、中国古典のどのような言葉で読み解かれるのか。「知者は惑わず、勇者は懼れず」(『論語』)、「志は満たすべからず」(『礼記』)、「大功を成す者は、衆に謀らず」(『戦国策』)。賢哲の英知から生み出された珠玉の言葉は、動かぬ現実をしっかり見据え、進むべき道を照らしてくれる。時事問題から読む、新しい中国古典の楽しみ方。
目次
第1章 リーダーの心得(緊急の際の改革は一気に(大功を成す者は、衆に謀らず)―『戦国策』趙策上
リーダーには才能より見識が大切(才余り有りて…)―蘇軾「賈誼論」 ほか)
第2章 発想を転換する(目の前の事に追われると全体が見えない(獣を逐う者は…)―『淮南子』説林訓
欲望を抑え、落ち着いて考える(梅を望んで…)―『世説新語』仮譎篇 ほか)
第3章 弱みを強みに変える(最低の策が最高の策になることも(大巧は拙なる…)―『老子』四十五章
あれこれしているうちに、人は年を取る(南去北来…)―杜牧「漢江」 ほか)
第4章 心を磨く(眼は心が見ようとしているものを見る(心焉に在らざれば…)―『礼記』大学篇
学ぶことに終わりはない(学は以て已むべからず)―『荀子』勧学篇 ほか)
第5章 自らをいましめる(慎み深い態度が重要(虎尾を蹈み、春冰を渉るが若し)―『書経』君牙篇
俗論は耳に心地よいがあぶない(大声は里耳に入らず)―『荘子』天地篇 ほか)
著者等紹介
加地伸行[カジノブユキ]
1936年大阪生まれ。京都大学卒業。文学博士。大阪大学名誉教授。専門は中国哲学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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マギー
ふじおか@プログラミング