内容説明
戦に強く領国経営にも優れた手腕を発揮した武田信玄、軍学の神様と崇められながら、長い間その存在を否定されてきた伝説の軍師・山本勘助、怒涛の「赤備え」で徳川家康を恐怖に陥れた武田随一の猛将・山県昌景。実力さえあればどんな出世も夢ではない戦乱の世、武田信玄やその家臣たちはどんな野望を抱き、戦国最強と謳われた武田軍団がなぜ天下を取れなかったのか。謀略渦巻く人間ドラマを読み解き、戦国史の襞に分け入る。
目次
山本勘助
武田信玄
板垣信形
甘利虎泰
真田幸隆
飯富虎昌
山県昌景
馬場信春
内藤昌豊
高坂昌信〔ほか〕
著者等紹介
井沢元彦[イザワモトヒコ]
1954年名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBS報道局に入社。在職中の80年に『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビューを果たす。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gonta19
65
2010/11/27 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2015/6/12〜6/18 武田家所縁の武将たちの紹介。有名な割りにはこれまで、井沢氏の作品でしか、武田家が主役の小説を読んでいない。が、名前を見ると、この人もこの人も、という感じで、有名な武将が目白押し。歴史にifは無いというが、もし信玄が上洛中に死ななかったら、と想像をたくましくさせるなぁ。2015/06/18
アイゼナハ@灯れ松明の火
27
井沢版戦国武将列伝、武田家編。お姫様を含めて39の列伝を収録してるので、サクサク読める反面、もう少し紙幅を割いてほしい武将もいたりして…でも有名どころばかりを紹介せず、曲渕少左衛門みたいな侍大将や判兵庫みたいな陰陽師の話を入れてるところが列伝ぽくて良いのかも(笑)徳川家が後に武田の家風を重んじたために、家を滅ぼした勝頼やその側近、そして『裏切り三人男』(笑)の評判が悪いんじゃないかというのは成程って感じ。しかし、歴史学者的な史料価値にのみ依存して、歴史を語る姿勢に対する著者の舌鋒は厳しいな(冷汗)2012/04/01
三代目けんこと
20
人は城、人は石垣…。
maito/まいと
19
どうも、井沢さんの著書は、こういう武将ごとの短編方式だとおもしろさが半減するなあ。もちろん武田家の武将や武田家の歴史初心者にとっては、わかりやすく入りやすい形式とも言えるが、中級・有段者になると、当たり障りない内容に見えてしまう。おそらく井沢節は、歴史の流れや通説のカウンターとして初めて活きるのかもしれない。2013/08/06
m
6
武田信玄ゆかりの地めぐりの予習復習に。人物ごとに書かれていて分かりやすい。魅力的な人物がたくさんいて、みな掘り下げたくなる。大河ドラマ「風林火山」を見る前に読んでいれば、もっと理解が深まって面白かっただろうなぁ。武田神社・甲斐善光寺・恵林寺をまわったが、恵林寺のお庭と鶯張りの廊下が素敵だったのでおすすめ。2018/09/26