出版社内容情報
「我思う、ゆえに我あり」と真理を探求した哲学の歴史的名著を読む!
哲学史上もっとも有名な命題「我思う、ゆえに我あり」を導いた近代哲学の父デカルトの名著を新装・復刊。人間に役立つ知識を得たいと願ったデカルトが、懐疑主義に到達する経緯を綴る、読み応え充分の思想的自叙伝。
内容説明
「私は考える、ゆえに私はある」の命題で知られるデカルト。のちに“近代哲学の父”と呼ばれる彼は、何を目指しどのような思索の果てに、革新的思想を打ち立てたのか。「理性を正しく導き、もろもろの科学における真理を探究するための方法序説」と題して出版された本書には、受動的な学問を排し、旧勢力との闘いに立ち向かったデカルトの思想が凝縮されている。読み応え充分の思想的自叙伝。
著者等紹介
デカルト,ルネ[デカルト,ルネ][Descartes,Ren´e]
1596‐1650年。フランスの哲学者・自然科学者・数学者。中部ツーレーヌ州ラ・エー村生まれ。10歳でラ・フレーシュの学院に入学、その後ポワチエの大学で法律を修め法学士となる。卒業後はヨーロッパを旅してまわり、ドイツで研究方法の「啓示」を受ける。自由な学問を求めオランダに移住し、自然科学の全分野を探究。哲学史上、思想史史上重要な意義を持つ『方法序説』をはじめ、多くの著作を著す。スウェーデンで肺炎のため53歳で死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いりあ
23
1637年にフランスの哲学者René Descartesが発表した哲学書。"我思う、ゆえに我あり"という命題で知られます。ガリレオの地動説が異端審問会で異端とされた事から発表する予定の"宇宙論"の発行を中止し、その概略や序説などをまとめたものが本書です。科学的な内容は今読むと笑ってしまいますが、そこに辿り着くまでの思考方法やそれまで当然と思われていた意見や考えを一度捨て去ることを推奨するなど、今でも必要な事が書かれています。これを念頭において生活すれば色々と気づくことが多いとは思うけど、難しいですね。2013/09/30
Greatzebra
19
もう何度も読んでいる。若い時とは読むたびに違う感想を持つ。やっと、デカルトの矛盾に気づいてきた。神は存在すると言っているのは、そうあって欲しかったからなんだろうな。2017/02/12
チャー
16
古典の名著として書名しか知らなかったが、タイトルに関わる部分が省略されていることを初めて知る。400年近く前に書かれているが、科学的に物事を探求する際に最も基本的な心構えが記されており勉強になる。解説部や欄外に本書が生まれた時代の社会的な背景や用語の説明があり理解しやすい。今の時代でこそ個人が観察事実や考察を表現することは普通に受け入れられているが、歴史的に宗教が重要な意味を持っていた当時は社会的な影響を考慮されて出版されたようだ。物事の本質を追求する思考の足場を固めるための大切な考え方が記されている。2021/10/03
みゆき
11
図書館にて。口語体で読みやすいのだけど、修飾が分かりにくかったり主語が何個もあったり分かりにくい長文がちらほら…。:学問・「学ぶこと」について考える。先人が何年もかけてたどり着いたことを学校で数時間で学べるのは凄いことだし、それで全てわかったつもりになってはいけないし、すぐに理解できなくて落ち込んだりする必要もないのかな、と。2018/04/10
速読おやじ
9
「我思う故に我あり」っていうアレです。高校の現代社会(という科目を勉強したということで年がばれる(笑))以来、その言葉を目にした。何でこんな本に手を出したかというと、斎藤孝氏の50歳からの名著入門でしょうかされていたのと、外山氏のいう乱読のセレンディピティを期待したため。で、読んでみた結果、さっぱり理解できませんでした(;_;)翻訳が古いのもあるけど、まだまだ勉強が足りんようです。マンガで読むデカルトとか、そういうところからやり直しですわ。2014/05/02