出版社内容情報
妖怪のカタログ「妖怪図鑑」、妖怪を出現させる「妖怪手品」のマニュアル本、妖怪カルタ、人形などの「妖怪玩具」――。江戸で大流行した妖怪遊びを紹介し、江戸時代に起きた「妖怪革命」の軌跡をたどる。
内容説明
太平の世となった江戸時代。商品経済と出版メディアの発達が急速に進み、妖怪たちは「キャラクター化」された。人間を怖がらせてきたはずの彼らが突然、娯楽の道具となったのである。人気の妖怪たちを描いた「妖怪図鑑」、自在に妖怪を出現させることができる「妖怪手品」のマニュアル本、おもちゃ絵・人形などの「妖怪玩具」―。恐怖から娯楽へ、妖怪への意識の変化を、日本人の世界観の転換と共に論じた、画期的妖怪論。
目次
序章 妖怪のアルケオロジーの試み(かわいい妖怪たち;妖怪研究の二つのレベル ほか)
第1章 安永五年、表象化する妖怪(『画図百鬼夜行』の登場;平賀源内と『天狗髑髏鑒定縁起』 ほか)
第2章 妖怪の作り方―妖怪手品と「種明かしの時代」(永代橋の亡霊;妖怪手品本『放下筌』 ほか)
第3章 妖怪図鑑―博物学と「意味」の遊戯(「百鬼夜行」のイメージ;『山海経』と『化物づくし絵巻』 ほか)
第4章 妖怪娯楽の近代―「私」に棲みつく妖怪たち(井上円了の妖怪学;「理学の幽霊」と近代の妖怪 ほか)
著者等紹介
香川雅信[カガワマサノブ]
1969年、香川県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。総合研究大学院大学文化科学研究科にて博士号(学術)取得。現在、兵庫県立歴史博物館学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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