内容説明
公演頻度の高い文楽の53演目を厳選収録。三大名作『義経千本桜』『仮名手本忠臣蔵』『菅原伝授手習鑑』、時代物の『蘆屋道満大内鑑』『国性爺合戦』、世話物の『心中天網島』『曾根崎心中』、番外編の『勧進帳』『西遊記』『夫婦善哉』―。登場人物・あらすじ・観劇のポイントを名解説で徹底ガイド。300年以上にわたって練り上げられてきた、文楽ならではの観どころ・聴きどころを余すところなく楽しめる、入門書の決定版。
目次
文楽の歴史
名作文楽50(蘆屋道満大内鑑;伊賀越道中双六;伊勢音頭恋寝刃;一谷嫩軍記;妹背山婦女庭訓 ほか)
番外編(勧進帳;西遊記;夫婦善哉)
舞台おもてとうら
著者等紹介
高木秀樹[タカギヒデキ]
文楽研究家。大学講師。文楽・歌舞伎の同時解説放送、イヤホンガイド解説者。日本舞踊や歌舞伎公演などの制作にも携わる。NHK教育テレビ『文楽鑑賞入門』の講師を務めた。歌舞伎・文楽の劇場中継、副音声解説を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seraphim
18
文楽の代表的な50作品+3作品のあらすじなどが紹介されている本。三浦しをんさんの影響で、今年初めて文楽を観に行った。とても素晴らしかった。文楽初心者なので、どんな演目があるかのお勉強。読むとますます、文楽を観たくなる。残念なのは、演目の有名な段しか紹介されていなかったこと。50+3作品も収録されているので、ページ数の都合上仕方がないことなのかもしれないが…。できればもう少し詳しく演目の筋が知りたかった。2014/12/19
びぃごろ
11
名作文楽50+3作品の登場人物・初演・あらすじ・見所をパシッとまとめた豆辞典。ポケットに入る薄さなのでふと思い立った時、手軽に検索できる便利な一冊。初めての作品解説もあり、いやが上にも興味が湧く~!冬の陣「近江源氏先陣館」を見たので、夏の陣「鎌倉三代記」も見たい。ここの時姫は八重垣姫「本朝廿四孝」、雪姫「祇園祭礼信仰記」と共に三姫と云われるそうな。狐の女房「蘆屋道満大内鑑」も観たい。白黒写真にも関わらず青木信二さんの写真にもうっとりさせられるのです('.'〟 )2014/10/09
jinxixiuwen
3
渡辺保の名著『歌舞伎手帖』の文楽版をねらったものか、結果は似て非なるものとしか言いようがない。「あらすじ」はだらだらと長いだけで無駄が多く、「観どころ聴きどころ」はストーリ面に終始し三業の芸に関する言及はほとんどない。また収録された作品も53編と少なく、しかも近年の上演頻度に従ったとも思える面白味のない選択である。こういう百科全書的な本はある程度の観劇経験のある者向けにならざるを得ず、であればもっと著者の文楽観・見識を前面に出した内容であってほしい。2014/08/27
Noelle
2
「歌舞伎手帖」の文楽版があるといいな、と思っていたところに本書を発見。即買いしたら、なんのことはない。「あらすじで読む 名作文楽50」を再構成した文庫版だった。でも、珍しい新作もの(明治以降の)が3作おまけでついていた。ここ数年の観劇者としては、観劇前の予備知識取得と、見たものチェックに最適。2015/12/28
正親町三条ペペ
0
文楽鑑賞を道楽とし、かつ、解説書も複数読んでいるのだが「すしやの段」の良さ(つまり、昔から持て囃されている理由)があまりピンとこない。(人物造形が確かな当代仁左衛門のいがみの権太でも、役の性根の深さは見えてもドラマそのものの説得力が見えなかった)。単に私が「すしやの段」の構造に切実さを覚える人生経験がない、薄っぺらいだけなのかもしれぬが、誰か「すしや」の意味を教えてほしいものだ。みどころ、聴きどころの紹介部分、詞章を入れるとなお魅力が増すと思う。2022/01/04
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