出版社内容情報
真言密教の中心である大日如来を、さまざまな角度から解き明かす三部作!大日如来はどのような仏身なのかを説く「即身成仏義」。言語や文章は全て大日如来の活動とする「声字実相義」。あらゆる価値の共通の原点は大日如来とする「吽字義」。真言密教を理解する上で必読の三部作。
空海[クウカイ]
著・文・その他
加藤 精一[カトウ セイイチ]
編集
内容説明
真言密教において、法身大日如来こそ真実の仏陀と定めた空海。大日如来はどのような仏身なのか、私達とどう関わっているのかを説く「即身成仏義」。言語や文章を用いた大日如来の受けとめ方、実在性を主張する「声字実相義」。「吽」の一字には世界の全てが含まれ、それは大日如来と同じであると述べる「吽字義」。曼荼羅の中央に座す大日如来に全方向から迫る、真言密教必読の「即・声・吽」三部作を、わかりやすい現代語訳で読む!
目次
即身成仏義(二経一論八箇の証文;即身成仏の頌 ほか)
声字実相義(大意;釈名体義 ほか)
吽字義(字相;字義 ほか)
原文訓み下し(即身成仏義;声字実相義 ほか)
著者等紹介
加藤精一[カトウセイイチ]
1936年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。大正大学大学院博士課程修了。博士(文学)。大正大学名誉教授。東京・南蔵院住職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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すしな
47
032-24.密教というと加持祈祷とか梵字・マントラとか神秘的なイメージが強かったのですが、基本は大日如来と一体となるというのが覚りで、むしろ神話は否定しているということだったので、今まで逆方向で捉えていたことに気づかせてもらいました。また、密教は念仏を唱えると成仏できるというような安直な教えではなく、自分本来の仏性に立ち返った時に大日如来と一つになれるということで、やはり人間それぞれ個性や才能があるのだから、そこに気づいて活躍できる環境を作ることで成仏できるというのは理にかなっているなと思いました。2024/04/03
kazuさん
23
即身成仏義を読み、空海の偉大さを実感した。仏教の歴史は、小乗、大乗、密教と進化し、空海が密教の即身成仏理論に行き着く。真言密教によれば、凡夫 (衆生)と宇宙の中心に位置する大日如来は一体化しているが、凡夫はそれに気づいていない。その教理を知れば、凡夫が大日如来となり、一体化して、即身成仏できると解いた。一体化すると、この世での素晴らしい生活が待っている。これまでのように、あの世に行くまで待つ必要はなくなった。この本の編者である加藤氏は、空海による仏教感の大転換であり、発想のどんでん返しだと解説している。2024/01/12
うちこ
5
なんでここまでわかってたのだろう。わかる人にはわかるものがあるにしても、どうにもカリスマのひと言では片付けられない言語力。この本を読んだら尊敬を通り越して「なんなの!」という感想しか出てこなくなりました。空海さんのサンスクリットの理解の粒度とその変換センスに驚きます。「言語」の説明を読むと、しっかり「空海式流出論的一元論」とでもいうような思想が確立されています。 アートマンもマナスも、言う・話すの va も、静寂・平穏・シャーンティの sha もとっくに平安時代に説明済みだったの!2018/11/18
yuya
1
本屋2019/07/01
やま
1
難しすぎる。。。3回読めば何とかなるだろうか。2013/08/25