内容説明
禅宗と結び付いて日本文化のなかに深く入り込んだ茶道。古来、茶人たちは茶に関してさまざまな発言をしてきた。一流の茶人たちはまた、一流の文化人でもあり、人間を深く見つめる目を持っていた。彼らが残した名言は、独得の美意識、人間関係の捉え方、心の持ちようなど多岐にわたるものである。珠光・千利休・小堀遠州・松平定信・松平不昧・井伊直弼ほか茶の達人の言葉から、人間関係の機微、人間観察、自己修養などを学ぶ。
目次
珠光
武野紹鴎
千利休
山上宗二
細川三斎
小堀遠州
久保利世
千宗旦
片桐石州
江岑宗左
杉本普斎
如心斎
川上不自
松平不昧
松平定信
井伊直弼
著者等紹介
田中仙堂[タナカセンドウ]
1958年、東京生まれ。本名秀隆。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。専攻は芸術社会学。大日本茶道学会副会長。財団法人三徳庵専務理事。徳川美術館非常勤研究員。海外への茶道普及活動にも協力し、茶道文化の総合的な解明にも努めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひめぴょん
11
珠光・武野紹鴎・千利休・山上宗二・細川三斎・小堀遠州・久保利世・千宗旦・片桐石州・江岑宗左・杉木普斎・薮内紹智・如心斎・川上不白・松平不昧・松平定信・井伊直弼ら茶の達人の言葉とその解説。初めて耳にした人物もいました。茶道で大切にする精神を表す言葉を取り上げています。「月も雲間のなきは嫌にて候」「一座建立」「夏はいかにも涼しきやうに、冬はいかにもあたたかなるやうに」「一期一会」など超有名なものもあれば、初めて聞いたものもありました。茶道というのは技術を身につけることだけではないのだなあとつくづく感じます。何2024/06/22
代理
2
マジで名言の宝庫。師匠に似ていると褒められて喜んではいけない、それは師匠の癖を真似ているだけだから、とか。スランプに陥るのは、練習したら「期待通り」の結果が出るからとか、茶の湯以外にも応用が効く守備範囲が非常に広い言葉たちと出逢える名著。解説も「感じろ!」みたいな逃げでは無くて身体的解剖とか実践との関連で名言を解きほぐしてくれるので理解を深められる。これこそが名言の解説の王道だと思った。2024/02/18
Kuliyama
2
断片的に目にした茶の湯の言葉を改めて知ることができました。2021/06/01
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