内容説明
「身分」にがんじがらめの武家社会でもヘッドハンティングがあった?遠山金四郎はほんとうに刺青をしていたのか?金持ちになる本やもてるための本などノウハウ本を庶民は好んで読んでいた!「鬼平」は庶民には人気があったが上司・同僚から嫌われ出世できなかった!「大岡裁き」は、つくり話だった?業界横並びの日本型社会は江戸時代に確立した?教科書では学ばなかったあっと驚く江戸の真実満載の一冊。
目次
事件編(関ヶ原の戦い―豊臣氏と豊臣氏の戦い;紫衣事件―高僧のみが着用を許可された紫色の袈裟「紫衣」をめぐって;島原・天草一揆―生き残りの絵師が見た実相;慶安事件―武断政治から文治政治へ;明暦の大火―首都改造の転機となった大火 ほか)
人物編(徳川家康―江戸幕府の精神的支柱;河村瑞賢―時代のニーズに応え成長した実業家;徳川光圀―継承の正当性が求められた光圀;井原西鶴―町人生活をいきいきと描写して売れっ子作家へ;松尾芭蕉―「俳聖」と呼ばれた芭蕉の意外なお仕事 ほか)
著者等紹介
大石学[オオイシマナブ]
1953年生まれ。名城大学助教授を経て東京学芸大学教授。日本近世史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヨウゾウ
1
江戸時代の事件と人物についての概説五十編。広く浅い感覚の知識吸収本。「シャクシャインの蜂起」「河村瑞賢」「国定忠治」等、今回をきっかけに別の本を読んでみたくなりました。2025/08/18
ちょんまげ
0
教科書に書いてある日本の代表的な歴史事件や人物の裏話がたくさん書いてる本です、 特に面白かったのは飢饉の中で貧民が富裕層の店に制裁を加える「打ちこわし」でした。 実はこれはただの暴力ではなく、明確な規律があります。 ・隣家を巻き込まないように火付けは禁止 ・富裕層への社会制裁が目的だから米の盗みは厳禁 ・打ちこわし直前に子供たちによる対象家屋前での投石や相撲パレードを行う このような、明確な目的の共有と倫理観があったから多くの民間人の共感を得られたのでしょうね。2016/08/27