出版社内容情報
戦時宰相「東条英機」をめぐる権力の構図と昭和史の闇を暴く!
戦時宰相「東条英機」はなぜかくも絶大な権力を手に入れるに至ったのか。阿片という資金の秘密、共産主義の脅威、皇室の思惑などの新事実をふまえ、その人間性と思考の解剖を試みる渾身のドキュメント。
内容説明
日米開戦の是非が問われたとき、東条の思考は、事態の安定化に向け、さらなる既成事実を積み上げていくのみに限られていた。「断じて負けぬ。負けてたまるもんか!」。生真面目で規律至上主義、一度決めたことは迷うことなく実現に全力を傾ける。その根底にあるのは軍組織の保持と共産主義への恐怖、ただその二つ。そして背後には阿片の黒い金が蠢いていた―。戦時宰相「東条英機」と昭和史の闇に迫る、渾身のドキュメント。
目次
第1章 浮上してきた東条
第2章 二・二六事件
第3章 日華事変への道
第4章 阿片の闇
第5章 戦場の東条
第6章 行き詰まる大日本帝国
第7章 風雲急を告げる荒波
第8章 開戦前夜
第9章 戦時下の東条
第10章 終焉に向かって
第11章 終戦
第12章 東京裁判
著者等紹介
太田尚樹[オオタナオキ]
1941年東京生まれ。作家、東海大学名誉教授。スペインを中心とした比較文明論を専門とするが、近年は昭和史をテーマに歴史ノンフィクションなどでも活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yasuhisa Ogura
1
東條首相の出世のきっかけは、関東軍への転出と言われている。関東軍は中央からの統制が利かず、満州事変などの独自の軍事行動を起こすなど巨大な権力を握っていた。そのためには独自の財源が必要であるが、その財源を阿片から得ていたと言われている。その辺に興味をもち、本書を購読。東條の半生が中心で、阿片のことについてはあまり触れられていないが、関東軍や満州国が、東條が士官学校時代からかわいがっていた甘粕元憲兵大尉を通じて阿片取引を行っていたことや、首相時代にもその資金の一部が東條に送られていたことなどが書かれている。2021/02/08
tecchan
1
東条英機を中心に昭和のはじめから敗戦、東京裁判までの歴史を描いている。天皇をはじめ、戦争に反対した指導者ばかりなのに何故あれほど無謀な戦争をはじめてしまったのか。色々な本を読んで勉強しても良く分からない。それにしても敗戦後、責任を取った指導者、責任のがれの指導者。人間の生き様を見せられる。2018/02/01
Shiro
1
昭和史の闇のドキュメントとのことだが。それでも日本人は綺麗な方だななんて感じた。2013/08/12
vagabond830
1
阿片云々はさらっと触っただけでしたが、東条英機を軸にして第二次大戦をさーっと把握するにはいいかもです。2012/06/20
Akio Kudo
0
★★★★ タイトルに出てくる阿片についての言及は少ないが、なぜ日本軍がここまで敗れたのか。あまりの惨状と無責任さにやるせなくなる。東条英機自身の人間性や天皇の人間性もつまびらかにされて、興味を惹かれる。2018/04/12
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