内容説明
「火星に水の痕跡。生命存在の可能性あり」。2004年、NASAによる世紀の発見は、宇宙史に輝かしい1ページを記した。それは同時に、人口爆発、環境汚染という切実な問題を抱えた人類にとって、火星への移住を実現する新たなステージの始まりだった!探査ローバー、レールガン、テラフォーミング―。宇宙探査の歴史から開拓までの最新テクノロジーを網羅し、火星に挑む人類のロマンを描いたサイエンス・ノンフィクション。
目次
第1章 赤い光る凶星、「火星」―火星を知るための基本情報
第2章 火星探査の歴史―宇宙開拓者たちの飽くなき闘い
第3章 火星探査テクノロジー―火星征服のために集結された人類の叡智
第4章 宇宙進出への夢―スペース・コロニーの全貌
第5章 テラフォーミングの100年史―特別寄稿☆矢沢潔
第6章 テラフォーミングの未来―地球人から宇宙人へ
著者等紹介
竹内薫[タケウチカオル]
科学作家。1960年、東京生まれ。東京大学教養学部教養学科・理学部物理学科卒。マギル大学大学院博士課程修了(理学博士)。FMラジオJ‐WAVE「JAM THE WORLD」の金曜ナビゲーター、フジテレビ系「たけしのコマ大数学科」の解説者としても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ももみず
7
火星移住計画ってSFの中の話だとばかり思っていたけど、NASAやら権威ある科学者やらが本気で取り組んでいる現実的な話なのね。驚き。火星移住に膨大な予算を使うことへの批判に対して反論する、レイ・ブラッドベリの「コロンブスが大航海に出なかったとしたら、すべての問題は解決できたのでしょうか?アメリカも発見されなかったでしょう。あきらめたら、ダメなのです」という言葉が素敵でした。2015/02/27
Miyako Hongo
6
これまでの宇宙探索と火星探査の歴史、ロケット技術の話やバイオスフィアの話。人類が火星に住めるようにするために、どんな事が考えられているかなど。2011年の本だから、ちょっと情報古いかな。□四章のテラフォーミング計画詳細が楽しい。水はあるから温度を上げてやれば大気圧は上がる、後は植物植えりゃいい、から彗星ぶつける、天井作る、まで。SFネタ本みたいで楽しい。□バイオスフィアが風がなくて失敗した話が面白かった。植物って風に揺らされるからこそ幹で立つ。地球環境に最適化されてる物を他星に持ってくのは大変そう。2016/09/22
風見鶏
2
これおもしろいなあ……。テラフォーミングは夢があっていいなと思う半面、その傲慢さは空恐ろしいものがありますね。いつか地球も火星みたいになるのかな、なんて空想してみたり。2013/03/17
シャル
2
火星向けた人類の様々な動き。それは火星の調査であり、火星を含めた宇宙への進出であり、火星を人の住める環境にするということでもある。ロマンと現実が交錯する中で、火星という星を近く感じることの出来る本。火星は決して遠くない!と叫べる日が来ることを待っています。2011/03/06
Yasuhiro
0
生きているうちには無理だろうが、火星のテラフォーミングの可能性に夢を感じた2016/03/05