出版社内容情報
平安時代の『源氏物語』から、蔦屋重三郎が手がけた黄表紙をはじめとする草双紙、山東京伝の洒落本、歌麿や北斎の挿絵入り絵本。1300年以上の歴史を持つ和本は、日本人の知恵と美意識の結晶である。結び綴とも呼ばれる、組紐を使った大和綴。高度な製本技術を必要とし、数葉ずつ重ねて糸で縫う列帖装など、手にとって愉しめる伝統文化を、神田神保町の老舗・誠心堂書店の店主が丁寧に解説。豊饒な書物の歴史を解き明かす。
内容説明
平安時代の『源氏物語』から、蔦屋重三郎が手がけた黄表紙をはじめとする草双紙、山東京伝の洒落本、歌麿や北斎の挿絵入り絵本。1300年以上の歴史を持つ和本は、日本人の知恵と美意識の結晶である。結び綴とも呼ばれる、組紐を使った大和綴。高度な製本技術を必要とし、数葉ずつ重ねて糸で縫う列帖装など、手にとって愉しめる伝統文化を、神田神保町の老舗・誠心堂書店の店主が丁寧に解説。豊饒な書物の歴史を解き明かす。
目次
第1章 千年前の『源氏物語』を復元する(千年前の書物の謎;装訂の誕生―『源氏物語』前史;千年残る紙の進歩;千年前の表記ルール;よみがえる『源氏物語』)
第2章 中世の本づくりを担った人びと(藤原定家の時代;大きな役割を担った寺社;木版印刷の始まり)
第3章 売れる本づくり(古活字版で広がる読者層;商業出版の始まり;本屋仲間の台頭;名門本屋「風月」に見る多角経営)
第4章 世界的にも稀な江戸時代の出版形態(株になっていた出版権;江戸期の本づくり―風月庄左衛門の日記より;江戸期独特の「板株」の実態;共同出版の隆盛)
第5章 揺れ動く“本”と“草”(正規の“本”と大衆の“草”;江戸初期に花開く草紙の世界;草紙屋による新たな“草”の拡大;変わるものと変わらぬもの)
著者等紹介
橋口侯之介[ハシグチコウノスケ]
1947年、東京都生まれ。上智大学文学部史学科卒業。出版社勤務を経て、74年に岳父が昭和初期に開いた和本・書道・国漢系学術書の専門店である神田神保町の誠心堂書店に入店。84年から店主となる。東京古典会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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