出版社内容情報
古墳は前方後円墳だけじゃない。円墳、帆立貝形、双方中円墳……、横穴・洞窟など、墳丘以外も。東北から九州まで、驚きの個性派をフルカラーでたっぷり紹介。日本列島各地の古墳探訪を始めよう。
第1部 いろいろな形の古墳
第2部 古墳の歴史をたどる
第3部 古墳はどう変わったか
第4部 古墳が終わる道筋
第5部 古墳とは何か
第6部 古墳、ここが一番
内容説明
日本に約16万基あるとされる古墳。この巨大な遺跡がなぜ造られたのかはいまだ謎である。ピラミッドや中国皇帝陵と違い形が不統一で、前方後円墳、円墳、帆立貝形古墳、双方中円墳や、墳丘以外に横穴・洞窟などもある。古墳の出現から消滅まで変貌のプロセスを追い、「国家」権威を表象するだけの存在ではなかったことを考察。近畿の大王墓と異なる各地の個性派を、古墳を築いた時代の人々と同じ目線で撮影したフルカラー写真で紹介。
目次
第1部 いろいろな形の古墳
第2部 古墳の歴史をたどる
第3部 古墳はどう変わったか
第4部 古墳が終わる道筋
第5部 古墳とは何か
第6部 古墳、ここが一番
著者等紹介
松木武彦[マツギタケヒコ]
1961年、愛媛県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。岡山大学文学部教授を経て、国立歴史民俗博物館教授。専攻は日本考古学。2008年、『全集日本の歴史1 列島創世記』(小学館)でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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パトラッシュ
116
国内に古墳が16万基もあるとは知らなかった。世界史的に見ても異例であり、数が多すぎて把握も困難だ。そこで主要な古墳を写真を使って年代順に紹介し、時代ごとの特徴と変遷を明らかする。最初は畿内の大王や有力豪族の権威の象徴として造営されたが、地方でも「飛鳥化」と呼ばれて広まり、社会秩序の形成に従って被葬者の地位や財産を示すものとなる。そこには最新の技術や文化が使われ、地方独特の様式が生まれ、単なる墓でなく神として祀る舞台と位置付けられていく。それぞれ歴史の中で人びとが工夫を凝らした痕跡が浮かび上がってくるのだ。2024/07/27
A.Sakurai
3
写真をたっぷり使って年代順に各地の古墳を紹介していく.説明は短く本当に概要だけ.ただし,古墳のありようが時代によって変わっていく筆者の仮説を組み込んでいる.弥生時代はグループ筆頭程度の位置づけだったのが,古墳時代に入るとリーダー個人を天の神に祀る舞台となる.だから高さが大事.中期には国家モニュメントの色彩が強く,大きさが大事.後期になると家族墓としての意味合いが強くなり築造する社会階層が広がって数が激増する.地方色もかなり強い.掲載されている国内古墳は180基ほど.見たことあるのは20基ほど.2024/07/19
kenjihamada
2
知らないだけで、見に行きたくなる古墳があることを知った。さらに昔の人たちの暮らし等に興味が増した。出かける時は、近くに古墳が、ないか調べてみる事にしよう。😮2025/01/28
Ta283
1
写真多数、読みやすい2024/11/26
siomin
1
全国の古墳を形状や歴史や副葬品など様々な角度で解説した一冊。文庫で1500円もするが、オールカラーで内容が豊富なので、専門書だったらいくらするのかと思ったら全然高くない一冊です。2024/09/06