角川ソフィア文庫 ビギナーズ・クラシックス日本の古典<br> 小右記

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角川ソフィア文庫 ビギナーズ・クラシックス日本の古典
小右記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 784p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044007263
  • NDC分類 210.37
  • Cコード C0195

出版社内容情報

平安時代の公家で、故実に通じ「賢人右府」と称賛された藤原実資。彼の日記『小右記』は、藤原道長が詠んだとされる「此の世をば我世とぞ思ふ望月の欠けたる事も無しと思へば」が載ることでも著名である。63年にわたり書き続けられた現存5463条の膨大な記事のなかから、男性貴族によって宮廷で執り行なわれた政務や儀式など、初心者にも面白い内容を精選。原文・訓読文・現代語訳を収録した、研究の第一人者による決定版。

内容説明

平安時代の公家で、故実に通じ「賢人右府」と称賛された藤原実資。彼の日記『小右記』は、藤原道長が詠んだとされる「此の世をば我世とぞ思う望月の欠けたる事も無しと思へば」が載ることでも著名である。63年にわたり書き続けられた現存5463条の膨大な記事のなかから、男性貴族によって宮廷で執り行なわれた政務や儀式など、初心者にも面白い内容を精選。原文・訓読文・現代語訳を収録した、研究の第一人者による決定版。

目次

貞元二年(九七七)東宮読書始
天元五年(九八二)元旦の行事
永観二年(九八四)円融天皇譲位・懐仁親王立太子
寛和元年(九八五)円融上皇の動き
寛和二年(九八六)一条天皇読書始
永延元年(九八七)〓然将来の仏経
永延二年(九八八)官人の勤務の実態
永祚元年(九八九)参議任命
正暦元年(九九〇)兼家薨去/道隆関白
正暦二年(九九一)藤原詮子出家、東三条院に
正暦三年(九九二)除目の申文
正暦四年(九九三)女児死亡
長徳元年(九九五)道長政権の成立
長徳二年(九九六)「長徳の変」
長徳三年(九九七)南蛮人来寇
長徳四年(九九八)御斎会内論義
長保元年(九九九)藤原彰子入内
長保二年(一〇〇〇)藤原定子崩御
長保三年(一〇〇一)東三条院崩御
長保四年(一〇〇二)除目の顕官挙〔ほか〕

著者等紹介

藤原実資[フジワラノサネスケ]
957(天徳元)年~1046(永承元)年。平安時代中期の公卿。藤原斉敏の子。母は播磨守藤原尹文の娘。祖父実頼の養子となり、小野宮家の所領と記録文書を受け継いだ。円融期から一条朝までの3代にわたり蔵人頭。治安元(1021)年に右大臣。故実に通じ、賢人右府と称された。日記『小右記』著者。90歳で死去

倉本一宏[クラモトカズヒロ]
1958年、三重県生まれ。東京大学文学部国史学専修課程卒業、同大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。博士。国際日本文化研究センター教授。専門は日本古代史、古記録学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

75
当時の時代では珍しく、90歳まで生きて日記を記した事でその記が故実の大全集として重宝された、故実の大家、藤原実資。本書は彼が残した日記の一部である。当時の状況や人間関係を解説した注釈やコラムに非常に助けられました。先例を知らず/自己流に解釈し、おざなりに儀礼を行う者への批判や愛娘、千古さんへの愛、病が癒え、酒が呑めると知った喜びなども余すことなく、綴られる。でも強姦、殺人、冠を落とすなどの侮辱ありの暴力が横行する貴族社会が物騒過ぎる!また、自分の感情を示す形容詞を二度、繰り返すなど、書き方の癖が可愛らしい2024/05/08

がらくたどん

68
前回の大河ドラマで早くもご登場の有能真面目・筆まめ・呑兵衛貴族、藤原北家(道長と一応は同じ枠)のサネスケ氏がなんとまあ21歳の青年期から84歳の老年期まで綿々と書き続けた日記の初心者向けガイド。本書の刊行時で収集できた分だけでも五万四千記事を超える大部なので素人の自分にはこれ一冊で結構満腹。20代で既に「(公卿どもは)旧事を存せざるか」とか書いており充分じじむさい♪テキトーな行事運営へのツッコミ・貴族の食事に病気治療・喧嘩に駆け引き・紫式部との交流とバランスよく抜き出して現代語訳と解説を加えている便利本☆2024/01/17

南北

59
右大臣になった藤原実資の日記の抜粋だが、750ページ以上ある読み応えのある本である。同輩と思っていたのに先に出世されてしまった時や先例を知らない人たちへの批判など、当時の貴族たちの生々しい描写が見えてくる。藤原道長の「この世をばわが世とぞ思う~」の和歌も記録されているし、実資と藤原彰子との取り次ぎを行った女房が紫式部であったという点など興味深い記述が見られる。訳・書き下し文・原文・解説の構成になっているが、解説を読まないと状況が見えてこないところもあるが、今年の大河ドラマの時代を知る上でも読む価値はある。2024/01/04

サケ太

19
紫式部による理想像が形作られたものが「源氏物語」であるとどこかの書籍で読んだ覚えがあったものの、実際の日記を読んでいくと「生」の生き様を感じられて面白い。他の書籍で読んでいた時間と照らし合わせつつ、当時の人々の感覚を断片的に知ることができるのが興味深い。2023/12/06

蝸牛

16
大河ドラマでの実資の濃いキャラクター作りのおかげで、この分厚い文庫の携行を厭わず、面白く読めた。実資の日記だから実資の独白が書かれて当然であるところを『実資の感想は、宮廷社会全般に共通するものだったことであろう。』の一文に納得。他愛のない天気の話、噂話でもいちいち新鮮で実資は根っからのコラムニストだ。2024/06/09

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