出版社内容情報
古代の歴史書や歌謡から、神話に秘められた古代日本を解き明かす
内容説明
「歴史」と「文学」、2つの視点で解き明かす、古代日本の最新研究。天孫降臨とは何か、龍の伝説の起源とは―神話に秘められた、国家創造の謎に迫る。
目次
第1章 『日本書紀』はなぜ編まれたか
第2章 『日本書紀』と風土記編纂
第3章 ことばと音とリズムが織りなす歴史―歌謡から『日本書紀』を考える
第4章 『日本書紀』と日向
第5章 六合の中心―神武紀から見た日向
第6章 高千穂の峰と前方後円墳の祭り
第7章 『日本書紀』の仁徳天皇と磐之媛皇后
第8章 万葉稲作文化論―その歴史的風土
終章 シンポジウムより
著者等紹介
上野誠[ウエノマコト]
1960年生まれ。國學院大學文学部教授。奈良大学名誉教授
大館真晴[オオダテマサハル]
1972年生まれ。宮崎県立看護大学教授。宮崎県文化遺産活性化委員会委員長、宮崎県みやざきの文化を考える懇談会座長などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kamekichi29
3
シンポジウムでの講演を元に日本書紀、古事記などから日向神話を考察した論文集みたいなの。天孫降臨の地の高千穂が鹿児島・宮崎県境の霧島山系の高千穂の可能性もあるというのは初めて聞いた。2023/02/16
uekata
0
前提知識がなく難しい話が多かった。「万葉稲作文化論」がおもしろかった。2022/08/18
にゃあ
0
図書館の新刊コーナーで手に取る。宮崎県内で「ひむか神話街道」って見かけたなぁ、と思いながら。この本は『日本書紀』編纂1300年を記念して開催されたシンポジウムを機に書かれたもので、専門知がギュッと詰まっている。興味本位で手に取った私には難しすぎた。日本書紀と古事記、前者が正史、後者は稗史。医療に置けるエビデンスとナラティブみたいなものかと思っていたら、ナラティブには万葉集まで含みそうな感じ。この3つ(風土記含めて4つ)は、日本の歴史と文化の基礎そのもののようだ。あまりにも「知らなさすぎる」と痛感し読了。2022/04/22