角川ソフィア文庫<br> 科学と文学

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角川ソフィア文庫
科学と文学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044005870
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

「科学の世界は国境の向うから文学の世界に話しかける」(「文学と科学の国境」)。日本の伝統文化への強い愛情を表した寺田寅彦。芭蕉連句を映画のモンタージュ構成や音楽の楽章に喩えるなど、ジャンルを越えて芸術の本質に迫る眼差しをもっていた。科学者としての生活の中に文学の世界を見出した「映画芸術」「連句雑俎」「科学と文学1」「科学と文学2」の4部構成。

内容説明

「科学の世界は国境の向うから文学の世界に話しかける。その語は吾々にいろいろのことを考えさせる」(「文学と科学の国境」)。日本の伝統文化への強い愛情を表した寺田寅彦。映画のモンタージュ構成を芭蕉連句に喩えるなど、ジャンルを超えて芸術の本質に迫る眼差しをもっていた。科学者としての生活の中に文学の世界を見出した「映画芸術」「連句雑俎」「科学と文学1」「科学と文学2」の4部構成。

目次

映画芸術(映画芸術の特異性;映画の成立 ほか)
連句雑俎(連句の独自性;連句と音楽 ほか)
科学と文学1(科学者と芸術家;文学の中の科学的要素 ほか)
科学と文学2(言葉としての文学と科学;実験としての文学と科学 ほか)

著者等紹介

寺田寅彦[テラダトラヒコ]
1878~1935年。東京生まれ、高知県で育つ。東京帝国大学物理学科卒業。理学博士。東京帝国大学教授、帝国学士院会員などを歴任。東京帝国大学地震研究所、理化学研究所の研究員としても活躍。物理学者、随筆家、俳人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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keroppi

73
図書館の新刊コーナーで見つけて。物理学者であり随筆家、俳人の寺田寅彦、読むのは初めて。映画芸術、連句雑俎、科学と文学の三部構成だが、その洞察力、分析力、未来を見据える感性に驚いた。特に映画に関して。これが書かれた昭和7年当時、ようやくトーキーが出だした頃ではなかろうか。その時代に、映画の芸術性について的確に論じているのだ。映画の成り立ちから、音声映画の良し悪し、有色映画、なんと立体映画まで。そして、和歌俳諧浮世絵を生んだ日本に「日本的なる世界的映画」を創造することが課題だと説く。未来が見えていたんですね。2020/08/19

オザマチ

12
言い回しがいかにも寅彦先生。今は自分の専門分野以外について敢えて論じる人が減ってしまったように思う。2023/10/29

mft

3
連句と映画のアナロジー、科学と文学の差異と共通性、といった意外な取り合わせの随筆集。ちゃんと理解したかはさておき。連句と聯想が隣り合って出現したのでこの書き換え字の本来の使い分けを調べてみたり、能知/所知という語を知ってソシュールの能記/所記という訳語がここから来ているのかなと思ったり2025/09/01

hass

1
難しすぎたあ〜〜、、2021/08/19

tsumugi

1
うーん、さすが寅彦先生。連歌については自分の知識が無さすぎて何とも言えないが、いわゆる「科学」と「文学」についての類似性や分析は説得力が高くて唸らされる。一意見であるときっちり断るあたりも誠実だ。思ってもみなかった視点を提示されて虚をつかれることもあり、うむ、流石ですとしか言えない。興味深かったです。2021/07/31

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