これやこの―サンキュータツオ随筆集

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  • サイズ 46判/ページ数 264p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784044005504
  • NDC分類 779.14
  • Cコード C0095

出版社内容情報

サンキュータツオ初めての随筆集。もちろん寂しい、もちろん哀しい、でもそれだけじゃない。 幼少時代から現代までの「別れ」を綴る18篇。

【目次】
これやこの
月曜15時
ツインの老人
黒い店
スエコおばさん
幕を上げる背中
バラバラ
鶴とオルガン
八朔
拝啓ジョディフォスターさま
時計の針
蠅の足音
明治の男と大正の女
みやばやし
空を見ていた
シーチキン球場
鈍色の夏

内容説明

名作や名演は、それを作った人が亡くなってしまっても、その作品と心は世の人々の間で生き続ける―。

目次

これやこの
月曜15時
ツインの老人
黒い店
スエコおばさん
幕を上げる背中
バラバラ
鶴とオルガン
八朔
拝啓 ジョディ・フォスターさま
時計の針
蝿の足音
明治の男と大正の女
みやばやし
空を見ていた
シーチキン球場
鈍色の夏

著者等紹介

サンキュータツオ[サンキュータツオ]
1976年東京生まれ。漫才師「米粒写経」として活躍する一方、一橋大学・早稲田大学・成城大学で非常勤講師もつとめる。早稲田大学第一文学部卒業後、早稲田大学大学院文学研究科日本語日本文化専攻博士後期課程修了。文学修士。日本初の学者芸人。ラジオのレギュラー出演のほか、雑誌連載も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

81
渋谷らくごのキュレーターである著者を知ったのはポッドキャストからで、その後日本語学者としてたまにテレビで見かける。ポッドキャストでもそうであるようにこの本についても、落語家と表面上はあくまでさりげなく対応しているようでありながら落語家への愛が溢れる。故人になられた柳屋喜多八師匠や立川左談次師匠とのやり取りから改めて師匠お二人の落語家としての芯を感じさせてくれる。2021/01/13

fwhd8325

78
「これやこの」でシブラク。そして、喜多八師匠、左談次師匠とのドキュメントとも言える記録は読み応えがありました。このエッセイが半分を占めているのですが、後半も著者の死に関わるエッセイになっていました。こうも死に関わる話が続くと少々厳しいなと感じながら読みました。センチメンタルと言ってしまえばそれまでですが、後半は、息苦しい。2021/05/05

ルピナスさん

69
出会いがあれば死という別れもあるということを通して、それぞれの人との思い出を編んだ随筆集。落語のお師匠さんだけでなく、学生時代の先生、友人、人身事故で亡くなった名前も知らない誰か等、様々な方に想いを馳せて書かれた文章。とても味があって気づかなかったツボを教えて貰えたようで都度グッと来る。私も他の方のレビューにあるように「時計の針は背が高い人が直せば良い」が心に沁みた。終わりの分からないこの人生、私が気付いてやりたいからやっているのだという気持ち、何の勘定もない素直な気持ちを持てる大人でいたいと思った。2023/06/06

kou

38
落語に対する愛憎入り交じった想い。そして、著者の今まで触れてきた死の記憶について書かれていたが、悲壮感が溢れるような感じではなく、読む度に、ノスタルジックになるような文章だった。自身も多くの死に触れてきたが、こんな感じには語れないと思う。それだけでも、作者の人柄の良さと力量が感じられる一冊だった。2020/11/16

たらお

23
いいところは、本の半分を占める表題作。作者が「渋谷らくご」のキュレーターとして、出演をお願いしていた二人の落語家、柳家喜多八と立川左談次とのやりとりであろう。共に60歳を過ぎ、癌と闘いながら、亡くなる月まで高座に上がり続けるという生き様を見つめている。しかも、作者は出演を依頼する立場なので、依頼の葛藤も十分伝わる。自分の人生がもう幾ばくもないとして、自分のつらさを相手に見せず、人の可笑しさや人情味を伝える噺家という生き様に触れることで、あぁ落語は生で見るべきだなぁと思ってしまう本である。2021/07/26

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