出版社内容情報
羅貫中[ラカンチュウ]
著・文・その他
立間 祥介[タツマ ヨシスケ]
翻訳
内容説明
劉備が益州(蜀)を獲得し、ついに天下三分となる。さらに曹操にも勝利して漢中王の座につき快進撃を続けるが、密約を結んだ曹操と孫権に関羽を討たれ、張飛までも暗殺で失い悲嘆に暮れる。魏では曹操が病没すると跡を継ぐ曹丕が献帝から皇帝の位を奪い、後漢が滅亡。対抗した劉備は蜀漢の皇帝を名乗り、義兄弟の仇討ちに赴くが返り討ちにされ失意のうちに逝く。英傑たちの思いを受け継いだ次世代による戦いの幕が開ける!
著者等紹介
羅貫中[ラカンチュウ]
生没年不詳。中国の元末・明初の作家。『三国志演義』などの通俗白話小説の著者とされる
立間祥介[タツマヨシスケ]
1928~2014年。東京生まれ。中国文学者。慶應義塾大学名誉教授。原作邦訳に携わった1982~84年放映のNHKテレビ人形劇「三国志」が人気を博す。古典から近代文学まで中国作品の翻訳を広く手がけた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Book Lover Mr.Garakuta
9
定番シリーズ。古の中国で巻き起こる群雄割拠三国鼎立し、愈々蜀が北伐の準備をする。2019/06/22
Susumu Kobayashi
7
曹操は中国統一に意欲を燃やすが、呉も蜀も思うようにはいかない。病没した曹操の跡を継いだ曹丕(そうひ)は、曹操以上に横暴な政治を行い、ついに献帝を廃して魏の皇帝となる。孫権が突然ヘタレになったのはなぜ? 劉備は義兄弟のちぎりを結んだ関羽、次には張飛をも失う。諸葛孔明という超一流の軍師、そして他に類を見ない勇将たちを得ながらも、覇者となることができなかったとは、人生思うとおりにはいかないものだと痛感する。上司が部下の諫言を聞かずに何度も失敗する例は後を絶たない。人間って、何千年経っても本質は変わらないのだ。2019/08/29
えふのらん
2
赤壁以後、すなわち合肥、定軍山から樊城夷陵まで。三国志の目玉といえば三顧の礼から赤壁までだが、それ以後も十分に熱く、そして劇的だ。合肥の意気揚々と出陣する孫権とそれを無勢で追い詰める張遼(呂布に死ねと言い放った時といい、この男はほんとうに熱い)、それに負けじと先鋒を争う楽進と李典。定軍山は定軍山で老将黄忠の逆落とは痺れる。2025/05/22