出版社内容情報
神々のロゴス、哲学の劇場。なぜヨーロッパ思想が世界を制したのか、プラトンからフランス革命までをたどる。
内容説明
イデアは国家か。形而上学から啓蒙主義まで。
目次
第1章 神と王の国(プラトン『国家』七九九夜;アリストテレス『形而上学』二九一夜 ほか)
第2章 理性による世界作成(フィリップ・レクリヴァン『イエズス会』二二二夜;大木英夫『ピューリタン』六二〇夜 ほか)
第3章 西洋哲学史略義(フリードリッヒ・ヘーア『ヨーロッパ精神史』一七〇五夜;フリードリッヒ・マイネッケ『歴史主義の成立』六一夜)
第4章 啓蒙と変革の庭(ミシェル・ド・モンテーニュ『エセー』八八六夜;ヴェレーナ・フォン・デア・ハイデン=リンシュ『ヨーロッパのサロン』四七四夜 ほか)
著者等紹介
松岡正剛[マツオカセイゴウ]
編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。日本文化、芸術、生命哲学、システム工学など多方面におよぶ研究を情報文化技術に応用する「編集工学」を確立。2000年、イシス編集学校をネット上に開校し約600名の師範代を育成。編集術を広く伝授している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
103
松岡さんの文庫によるこのシリーズも11冊目となりました。まだまだ続くような感じです。今回は西洋世界に関する思想などを中心とした本が採り上げられています。プラトンによる「国家」から始まり、バークの「崇高と美の観念の起源」まで30数冊です。いくつか読んだものがあるのですが、とても松岡さんの読書量とその読まれた本のレベルの高さには追いつけないのでこのような本でそのエッセンスを楽しめるのは有り難い限りです。2019/09/03
ばんだねいっぺい
24
もう一度、大学で学べたら、腰を据えて哲学やりたいなぁという欲を駆り立てられた。プラトンってチョコプラまたいな体型だったのかな?モンテーニュのエセーだけは、がんばって、読んでみるかぁ。楽しいかなー、心配だ。2020/06/28
karutaroton
16
ようやく読みきれた。バレンタインデーに。笑 そうでなくても難しい千夜千冊の、西洋哲学に関する書評をまとめたもの。レスラーだったプラトン、自慰にふけったアウグスティヌス、ゴシックの語源ゴート人らしさ、マニアックな語源マニエリスム、等々… 崇高が恐怖と紙一重、とか、うーん、分かったような分からんような。でも、何ヶ月か経つとまた読みたくなります、千夜千冊。2020/02/14
岩間 宗達
1
読了。ヨーロッパの思想史を誕生から18世紀頃まで取り扱った内容。今回特に印象的だったのは松岡氏のライプニッツ愛(?)である。通常よりもかなりの紙幅を割き取り上げている。私も挑戦してみたいがいつになることやら。2023/12/27
森江 蘭
0
今回のテーマは西洋哲学史の前半。いかにしてヨーロッパは特有の思想を育んできたか。キリスト教、理性が形作るヨーロッパ。プラトンのギリシア哲学に胚胎したヨーロッパは、アウグスティヌスを経てキリスト教に出会い、ライプニッツによって理性に目覚める。ルソーの思想の胡散臭から流れ出すヨーロッパの傲慢さ。思想の奔流を探る、苛斂で可憐なブックガイド。2021/02/17