老後に備えない生き方

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老後に備えない生き方

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  • サイズ 46判/ページ数 304p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784044003821
  • NDC分類 159
  • Cコード C0095

出版社内容情報

老後に備えない? 誰だって備えているではないか。たちまち反論されるだろう。一体、どういう意味なのか。これからの人生が長いと感じられたら幸せなのかといえば、これも自明ではない。嫌な仕事をしている時は、時間はなかなか経たない。時計が止まってしまったかのように思う。反対に、楽しい時間は、なぜこんなに早く過ぎるのかと思う。そうすると、これからの人生が短いと思うことが不幸であるとはいえない。
実のところ、直近の未来ですら何が起こるかわからない。平均寿命は伸びたけれども、それは一般的な話であって、自分がはたして後何年生きられるかはわからない。 そうすると、これからの人生計画を立てることは必要かというより、立てられないというのが本当である。どうすればいいのか、ギリシア哲学の専門家がアドラー心理学も駆使しながらよりよく生きる人生を考察する。

内容説明

計画が立てられない時代、必要なのは「未来を手放すこと」。「先のことが見える」と思うのは、「今」を生き切れてないから。『嫌われる勇気』アドラー哲学の第一人者が考える幸福論。

目次

第1章 未来と過去を手放す(未来を手放そう;過去を手放そう)
第2章 他者との関係(感情とどう向き合うか;課題の分離と協力;人に頼ろう;生きていることがありがたい;後世に勇気を残そう;よい関係であるために;よい意図を見つけよう)
第3章 病気、老い、死から自由になる(深刻にならない;病気と向き合う;病者と向き合う;他者の死をどう受けとめるか;自分の死とどう向き合うか)
第4章 他者との共生(自分と他者を分別しない;答えの出ないことがある;知らないことを知る;他者との共生;他者に生かされる)
第5章 未来、変化、これから(変化を恐れない;心豊かに生きよう;持てないものを手放そう;過去を変えよう;人はいつでも変われる;それでも変わらない私;今を生きる)

著者等紹介

岸見一郎[キシミイチロウ]
1956年、京都生まれ。哲学者。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋古代哲学史専攻)。専門の哲学に並行してアドラー心理学を研究、精力的に執筆・講演活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とよぽん

50
10月の締めに、とても慈愛に満ちた至言を読ませてもらった。私とほぼ同年代の岸見先生の、人生終盤に向かう心の持ちようを示された感じで・・・。未来と過去を手放す(先のことはわからない)、課題を分離する(例:親の課題か子供の課題か)、自分と他者を分別しない→共生、人はいつでも変われる。まとめると「今を生きる」ということ! 今できることをして、人生を先送りしない。過去よりも未来よりも「今」が重要、老後に備えるのではなく「今」の積み重ねに徹することだ。2020/10/31

スリカータ

18
アドラー心理学第一人者の著者。実母を49歳で亡くし、実父の認知症の介護をし、ご自身は心筋梗塞を経験している。どの章を読んでも、質問の回答も、ご自身の経験談が何度も何度も記されてあり、後半は流し読みしてしまった。近年出版の他著書もそうでしたが、ご自身の苦労経験談が優ってしまい真新しさは少なく感じた。老後に備えないというより、今この時を生きるという視点です。2020/09/11

鳴海

13
え、備えなくて良いのなら楽チンぢゃん!などと言う、安直さで選んだ。自己啓発本は鵜呑みにせず、良いトコ取りで、と思いつつだったが、頷く事しきりだった。ザックリ言うと、通り過ぎた過去と、不確かな未来に振り回されず、今を生きよう、と言う思考。とても好ましい。大病や親の介護を経験したカウンセラーでもある著者が、自身や友人や患者さんからの具体的悩みを取り上げて、一刀両断して行くのが何とも潔い。(そうは言ってもねぇ)などと、自分自身に言い訳をしたくなる所もあれど、それでは停滞したままなのだ、と腑に落ちてしまった。2021/08/08

ゆにこ

13
タイトルが珍しいなと手に取ったのですが想像していた内容とはちょっと違っていた。未来への不安を手放すことは私には難しい。2021/02/07

タペンス

5
 未来は不透明と覚悟し、かつ怖いことばかりが待ち受けているとは考えない。長生きを前提に目標を立て、目標に向かってできるだけ回り道をすることなく効率的に生きるのが人生ではない。他者は自分の期待を満たすために生きていない。どんなライフスタイルで生きていくのかは自分で決められる。他者からどう評価されるかは自分の価値や本質とはまったく関係ない。生きることは苦しいが真剣に生きることが何よりも他者への貢献。いろいろ勉強になった。この先どう生きていくべきか日々悩む。2022/05/20

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