目次
第1章 世阿弥に始まる(世阿弥『風姿花伝』一一八夜;観世寿夫『世阿弥を読む』一三〇六夜 ほか)
第2章 芸能と音曲(林屋辰三郎『歌舞伎以前』四八一夜;兵藤裕己『琵琶法師』一六三三夜 ほか)
第3章 芸道談義(有吉佐和子『一の糸』三〇一夜;安藤鶴夫『文楽 芸と人』五一〇夜 ほか)
第4章 寄席や役者や(馬場孤蝶『明治の東京』一二〇夜;小島政二郎『円朝』七八七夜 ほか)
著者等紹介
松岡正剛[マツオカセイゴウ]
編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。日本文化、芸術、生命哲学、システム工学など多方面におよぶ研究を情報文化技術に応用する「編集工学」を確立。また日本文化研究の第一人者として「日本という方法」を提唱し独自の日本論を展開している。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
94
角川版松岡さんの千夜一夜も9冊目です。まだまだ続くのでしょうね。今回は「芸と道」ということで日本の芸能関連の書物について紹介されています。最初は私も何度か読んでいる世阿弥の「風姿花伝」です。ここでは能の書物ですが、次には音曲関連で、高橋竹山の「津軽三味線ひとり旅」もあります。芸道談義では竹原はんや徳川無声の作品もあります。最後には桂米朝や森繁久彌、三木のり平、山崎努の作品があります。非常に楽しめました。読んだものも結構あるのですが読もうという本も増えました。2019/05/16
阿部義彦
19
千夜千冊エディションから、日本の伝統芸能を中心に編んだ巻です。三味線、琵琶にかんする記述が私的にはツボでした。とくに、現代音楽の武満徹と組んで琵琶を改造して全く新しい楽曲を創造した、男装の名人、鶴田錦史さんの半生記には、本当に驚くばかりでした。またそれ以外では幇間の芸や、徳川夢声、森繁、落語、、、時を忘れる楽しさでした。松岡正剛さんの父上が江戸っ子で自然と芸能の素養が身に付いていたのですね。雀百まで踊り忘れずでした。2019/08/18
なおこっか
3
芸事とは縁遠く道を貫くこともできない己にはとっつきにくい話題と思っていたが、一部の選ばれし者たちだけの世界ではなく、傷つき笑い歌いながら生きていく人々のすぐ隣にある道なのだと考えなおさせられた。世阿弥にびびりつつも、安田登さんのような見せ手がいるのなら、能も観てみたいと思う。ワキ役のように、目撃する存在も一つの役であるのなら。芸を織り成す音の世界が様々な文章で表現されているのにも感嘆。挙げられた著者、人物の中で、リアルタイムで目撃したといえるのは山崎努さんくらいなのだが、この方の書くものがとても面白そう。2022/12/15
ネギっ子gen
3
ブックナビゲーションサイト「千夜千冊」は、時折読むも、著者の博覧強記には圧倒される。それが、こういう形でまとめられると、もう絶望感だけ。毎度255字程度の駄文を綴るのに苦心惨憺している身からして。まぁ、名うての文達者と我が身を比すること自体、烏滸がましい話だが……。ということで、素直に名文に酔いしれた。前口上からして秀逸。「弾いて哀切、舞って幻、演じて飄々、笑って下げる。(中略)この一冊には極め付けの芸道名人たちの『間』が躍る」と。しっかし、困りましたなぁー、こんな本読んじゃうと、本の断捨離が遥か彼方に。2019/10/02
冬薔薇
1
「千夜千冊」まだまだ読みきれない。2019/06/26
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