出版社内容情報
武田信玄を恐れさせた男・長野業政。上州侍の誇りを貫いた気骨の生涯を描く
西上野の地侍達から盟主と仰がれた箕輪城主・長野業政。河越夜戦で逝った息子への誓いと上州侍の誇りを胸に、義の戦いへおのれの最後を賭す。度重なる武田軍の侵攻に敢然と立ち向かった気骨の生涯を描く!
内容説明
西上野の地侍たちから盟主と仰がれ、信義あふれる心で上杉謙信をも動かした知将、箕輪城主・長野業政。一切の利欲を捨て、国を豊かにし、民の暮らしを守る―。滅亡の危機に瀕しながらも、その鬼謀と胆力をもって武田軍の侵攻を退け続けた男は、関東をただす義の戦におのれの最後を賭す。河越夜戦で逝った息子への誓いと上州侍の誇りを胸に、戦国乱世を疾駆し、強大な者の理不尽に敢然と立ち向かった気骨の生涯を描く!
著者等紹介
火坂雅志[ヒサカマサシ]
1956年、新潟県生まれ。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経て88年『花月秘拳行』で作家デビュー。直江兼続の生涯を描いた『天地人』が2009年のNHK大河ドラマの原作となり、同作で第13回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
77
長野業政(業正)と聞いてすぐにピンと来る人は少ないだろう。正直言って私もそうだった。戦国期、関東管領上杉憲政が不在となった上州で、地侍達から盟主と仰がれた戦国武将である。僅かな味方に対するは真田幸隆らを擁する武田晴信(信玄)の大軍勢。齢六十にして、上州の地侍達を束ねて強大な武田を相手に臆せず、退かず、果敢に立ち向かうその姿勢。刀折れ矢尽きるとも、一歩でも前へと向かい駆け続けた漢。己の欲を捨て、上州の地と民の暮らし守る為に捧げた人生。また一人、戦国の快男児を知ることができた。★★★★2016/07/09
ポチ
61
上州の地侍達をまとめ、寡兵でありながら武田信玄の進攻を何度も退けた箕輪城主・長野業正。生まれ育った上州の地を、民を大切にしていたのが伝わって来ます。気になっていた武将だったので読むことが出来て良かったです。箕輪城から榛名山を眺めたい。2017/12/10
けやき
45
武田信玄の侵攻を何度も食い止めた上州の箕輪城主・長野業政の生涯。上泉信綱が家臣なのも面白い。面白かったです。2022/01/10
Bibliobibuli
30
長野業政の事を何となくでしか知らなかったのですが、本書を読み、その生き様に感動してしまいました。信玄相手の戦いの上手さ、謙信に対する信頼感、そして要所要所で感じ取られる民への思いやり、どれをとっても素晴らしく感じました。私の好きな武将が、また一人増えてしまいました。2017/11/25
如水
25
長野業政(なりまさ、業正)西上野の豪族で関東管領(山内上杉家)の下、周辺一体の取り纏め役をされていた方です。知る人ぞ知る名将ですがこの人の何が凄いか?一豪族なのに西上野一帯を統括(支配下に置いてた訳で無く、各国人、小豪族を結束)し、信濃から侵略して来る武田信玄と戦った事(後年南から侵略してくる北条氏とも)。結果は読んでからのお楽しみ(笑)ですが、有象無象の国人達から崇拝される、揺ぎ無い『鉄の結束』を実践出来た数少ない戦国武将だと思います。敢えて二度言おう、コレが『鉄の結束』だ‼︎人間味溢れてる殿様だ〜?2018/02/05
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