内容説明
天下の趨勢が激変する戦国乱世、織田信長と共に時代を駆け抜けた武将たちは何を考え、何が勝者と敗者を分けたのか。織田軍団とその宿敵たちに迫り、天下布武を掲げた信長の生と死をめぐる、波瀾のドラマを追う。勝者が敗者を書き記す、歴史の虚実に斬り込む。
目次
前田利家
佐々成政
柴田勝家
佐久間盛政
丹羽長秀
明智光秀
滝川一益
河尻秀隆
織田信孝
織田信雄
織田信忠
織田秀信
織田秀勝
織田有楽斎
織田信行
津田信澄
津田信弘
浅井長政
足利義昭
松永久秀
著者等紹介
井沢元彦[イザワモトヒコ]
1954年名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBS報道局に入社。在職中の80年に『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビューを果たす。退社後、執筆活動に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yoshida
137
織田信長配下の武将達の歴史の虚実に迫る。読了して感じるのが、やはり歴史は勝者が造るということ。本能寺の変後に織田家を簒奪した羽柴秀吉の悪人さ。織田信孝、柴田勝家、佐々成政ら敗れた者達には織田家の天下を守るという正義があったが、秀吉の天下となりそんな見方は消される。織田家の天下を簒奪した豊臣家。そして豊臣家の天下を簒奪した徳川家。歴史は続き繰り返す。本能寺の変への見解。織田信忠が山城から脱出し織田家の天下統一と、その後の政権運営がみたかった。知的好奇心を刺激される斬新な作品です。他作品も読みたいと思う。2018/01/28
gonta19
121
2013/2/24 Amazonより届く。 2018/5/1〜5/10 織田信長に関係した武将の人物伝。良く知っている武将からマイナーな武将まで、中々興味深い。ふと思ったが、ヨーロッパでは中世の同様の本があったりするのだろうか。2018/05/10
ちばと~る
22
佐久間盛政からスタート!!だけど佐久間信盛は???林通勝も荒木村重も載ってないぞ〜!!!でも佐久間盛政と川尻秀隆のお勉強のなりました。満足!!!2014/06/28
maito/まいと
21
引き続きの井沢本。今回は織田家武将編。この本もまた紹介武将ラインナップはかなり豪華。信長の項はないものの、他者を通して信長の人物像が浮き彫りになってくる構成になっているので「知らない人ばっかり~」とおっしゃらずに是非ご一読を(ま、「逆説の日本史」をはじめとして、この中世は関連書籍がいっぱいあるので重複している要素はあるけれど・・・)佐久間盛政や浅井長政の項で「ん?」という箇所もあったけれど、史料を全てと思わず、前後の展開から推測した‘真実’を恐れることなくぶち込んでいく井沢節は今回も健在です☆2013/06/24
シュラフ
13
この本では、織田軍団について井沢元彦が目からウロコの歴史の真実を解釈する。驚きの点としては、①秀吉は主である信長の未亡人と孫娘を磔にした大悪人 ②姉川で奮闘した浅井長政軍というのは実はウソで実際は信長軍の一方的大勝 ③信長はもともとは敗者・身内に対して寛容な男 ④信長は松永久秀の三大悪事(主家滅し・将軍殺し・大仏焼き)を褒めていた。歴史は為政者によって歪められる。歪める理由は自己の政権を正当化しようとする思惑である。我々が現在の社会を見る際にも、何が本当で何がウソなのかという視点は必要である。2014/06/29