角川文庫<br> パピヨン―死と看取りへの旅

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角川文庫
パピヨン―死と看取りへの旅

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  • サイズ 文庫判/ページ数 281p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044003074
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

出版社内容情報

死にゆく人は、ほんとうに大切なものを教えてくれる。

生涯を「死と死に逝くこと」の研究に捧げたエリザベス・キューブラー・ロス。ロスが残した「蝶」の謎を追う作家に訪れた、父親のがん発覚という現実。生と死、看取りに向きあう、衝撃のノンフィクション。

内容説明

生涯を「死と死に逝くこと」の研究に捧げた精神科医、エリザベス・キューブラー・ロス。彼女が残した「蝶」の謎を追い、著者はポーランドの強制収容所跡に向かうも、手がかりは見つからない。そして帰国後、混乱する彼女を待っていたのは、長く確執のある実父の末期がんの宣告だった―。死の専門家を追う作家に突如突きつけられた看取りという現実。死とは、生きるとは、家族とはなにか。キューブラー・ロスの真意に迫る、魂の旅。

目次

森の奥に蝶を追って
謎の人、エリザベス
雨に濡れたパピヨン
シンクロニシティの始まり
宿命
混乱
痛み
告知
転院
喪失〔ほか〕

著者等紹介

田口ランディ[タグチランディ]
東京生まれ。作家・エッセイスト。人間の心の問題をテーマに幅広く執筆活動を展開。2001年に『できればムカつかずに生きたい』(晶文社)で第1回婦人公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シンシア

13
お父様の死に至る体験と、キユープラロスの考えをクロスしながら、死とは何かを問いかける。それが正しいのかどうかは、わからないが考えることに意味がある。死者がパピヨンになって現れるのであれば、生きているものは救われるのかもしれない。私にはまだわからない。2015/11/15

湖都

3
著者の父の最期の日々と、異端の医師キューブラー・ロスを中心に描かれる、死についての本。図書館ではエッセイに分類されていたが、啓蒙書のような気もする。末期癌の家族、それも決して良い父だったとは言えない人を、どう見送るか。死をどう受け止めるか。普段こんなヘビーなことを考えないため読んでいる間も重たい気分だったが、だんだんと「なぜ人は死から目を背けるんだろう」という気になってくるから不思議だ。あとは、死者が蝶になってやってくるというのは、霊感のある母と伯母が普段から言っていたので、むしろ当たり前感。2018/03/01

Sakie

3
自身の死を受容する。身近な人の死を受容する。どちらにも人は慣れたりしないし、その取り返しのつかなさに迷い、不意に襲う悲しみにひしがれる。『死んでいく人の言葉をよく聞きなさい。死にゆく人に学びなさい。死はたった一回だけのチャンス。死にゆく人はこの世界でなにが一番大切なのか、価値あるものなのか知っている…』。死にゆきつつある祖父。様々な事実が現れつつある。私はまだまだ傲慢で、ありのままではないと感じる。自分を偽っているかぎり平安ではないという。エリザベス・キューブラー=ロスの思想は理解しがたかった。2013/10/16

くま

3
ところどころ引用されているロスの言葉がこころに残る。この本を読んで、心に響いた言葉がたくさんあり、伝えたいことがいっぱいあるけれどうまくいえない。読んでみるのが一番いいと思う。2012/11/06

choike-voike

3
田口ランディ氏とは全く面識が無いにもかかわらず、その著作を読んでいる時に、いつも友人の長い日記を読んでいる感覚になるのは何故だろう。文庫化に当たり、サブタイトルが付いた本作も同様だった。チベット高原での瞑想体験、その地で偶然興味を持った、精神科医・キューブラー・ロス関連の取材、尋常ではない確執のあった父親の看取り、看取りを通して近づくロスの真意、解説者が表した通り、これは魂の旅の一部の記録。個人的に興味深いのは哲学者・ラズロ博士とロスの説の共通店と最終章の蝶体験の話。一気読みした。2012/05/12

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