角川文庫<br> 動乱の日本史―徳川システム崩壊の真実

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角川文庫
動乱の日本史―徳川システム崩壊の真実

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  • サイズ 文庫判/ページ数 309p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044000059
  • NDC分類 210.58
  • Cコード C0195

出版社内容情報

日本を滅亡の危機に追い込むものとは。歴史の因果を読みとくシリーズ最新作ペリー来航から明治維新を経て進んでいく幕末の動乱には、現代にも通底する特異な思想と、日本を繰り返し滅亡の危機に追い込んできた要因が凝縮されている。  なぜ「ペリーは突然やってきた」が歴史常識になったのか? なぜ攘夷派は目の前の現実を無視し続けたのか? なぜ明治革命でなく明治維新なのか? 正論を封殺する言霊信仰や平和念仏主義、朱子学の猛烈な副作用――。  そして幕府の危機管理システムはなぜ崩壊したのか?  歴史を戦乱で読み直す、待望のシリーズ第2弾!

第一章 幕藩体制と危機管理――徳川家康のグランドデザイン
なぜ「徳川三百年の泰平」は到来したのか
なぜ薩長の江戸攻略は不可能だったのか
なぜ水戸徳川家は「天下の副将軍」と言われたのか

第二章 平和崩壊への序章――朱子学という劇薬の副作用
なぜ幕府は最後まで開国を渋ったのか
なぜ田沼政治を「改革」と呼ばないのか

第三章 黒船とは何だったのか――幕府と薩長土肥の明暗を分けたもの
なぜ日露友好は夢物語に終わったのか
なぜ幕府は黒船の問題を先送りしたのか
なぜアメリカは日本との通商を熱望したのか
なぜ朱子学では外国から学ぶことが悪なのか

第四章 ペリーが来た――連鎖する日本人の空理空論
なぜ「ペリーは突然やってきた」が歴史常識になったのか
なぜ攘夷派は目の前の現実を無視し続けたのか
なぜ明治革命ではなく明治維新なのか

井沢 元彦[イザワ モトヒコ]
1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』シリーズ、『井沢元彦の激闘の日本史』シリーズ(ともにKADOKAWA)など多数。

内容説明

幕末の動乱期、国内外の脅威に対して幕府や攘夷派がとった行動には、迷走する現代政治にも通じる、日本独自の思考パターンが隠されている。それは、言霊信仰や平和念仏主義、朱子学の猛烈な副作用に他ならない。なぜ「ペリーは突然やってきた」が歴史常識になったのか。なぜ幕府は開国を拒み続けたのか。なぜ明治革命でなく明治維新なのか。防衛から亡国へ―歴史のつながりから見えてくる教訓と、日本の問題点に斬り込む!

目次

第1章 幕藩体制と危機管理―徳川家康のグランドデザイン(なぜ「徳川三百年の泰平」は到来したのか;なぜ薩長の江戸攻略は不可能だったのか;なぜ水戸徳川家は「天下の副将軍」と言われたのか)
第2章 平和崩壊への序章―朱子学という劇薬の作用(なぜ幕府は最後まで開国を渋ったのか;なぜ田沼政治を「改革」と呼ばないのか)
第3章 黒船とは何だったのか―幕府と薩長土肥の明暗を分けたもの(なぜ日露友好は夢物語に終わったのか;なぜ幕府は黒船の問題を先送りしたのか;なぜアメリカは日本との通商を熱望したのか;なぜ朱子学では外国から学ぶことが悪なのか)
第4章 ペリーが来た―連鎖する日本人の空理空論(なぜ「ペリーは突然やってきた」が歴史常識になったのか;なぜ攘夷派は目の前の現実を無視し続けたのか;なぜ明治革命ではなく明治維新なのか)

著者等紹介

井沢元彦[イザワモトヒコ]
1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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けやき

21
朱子学は親の敵だとばかりに論じられている。朱子学の負の影響は充分理解できたけどね。2016/06/07

James Hayashi

18
未だ保険という概念に疎い日本人だが危機管理を知り尽くした徳川家康。甲府城、徳川御三家の意味を知る。2020/07/04

Yukihiro Nishino

12
日本人の危機管理論。戦国の世を終わらせ徳川幕府を中心とした平和国家を作ろうとした家康。その方法は軍事面では軍事技術の進歩を止めることであり、精神面では朱子学を導入し主君に対する絶対的忠誠心を植え付けることだった。そのおかげで二百数十年の太平をもたらす。しかしそのことで欧米との技術格差が広がり幕末において亡国寸前の危機をもたらすが、朱子学のせいで正しい改革ができなかったという筆者の論は説得力があった。また幕末の攘夷派と現代の護憲論者が観念的・空想的であるところは共通しているという話は、いかにも井沢氏らしい。2016/06/05

はかり

11
井沢はまるで親の仇のように朱子学批判を徹底する。確かに頑迷なほど開国を阻止し、攘夷を貫徹しようとする根底に貿易は卑しいものという朱子学の考えがあるのだろう。世界の動きに目をつむり、大砲に刀で対抗しようとするのも同じこと。しかし、朱子学を中心に据え、幕府を永遠のものにしようとした家康の意図に反し、尊王の機運が芽生え、倒幕に繋がるのも朱子学あってのこと。それにしても、水戸藩を勤皇に染めたのも家康の仕業だったのは手抜かりだったかとも思われる。2018/05/21

かいりゅ

5
通史である著者の逆説の日本史の復習。 朱子学の悪影響について、よく理解できました。 著者の言う通り、昔も今も変わらない考え方は存在する。それは歴史に学ぶということ。また、歴史は繰り返すとも言うが、悪いことは学ばないといけない。2019/12/11

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