内容説明
絶大な権勢を誇る老中・田沼意次の嫡男、意知が殿中で斬られ、殺された。刃傷は反田沼の陰謀だったのか?田沼擁護の大奥年寄が出した真相究明の密命は、巡り巡って昼行燈と言われる神谷庄左衛門に回る。初の大役に張り切る庄左衛門だったが…。迫る謎の集団。事件を追うにつれ、家族にまで及ぶ魔手。庄左衛門は己の武士としての信念を守るため、必殺の剣を抜く!NHK正月時代劇で人気を博した作品が、時代小説となって登場。
著者等紹介
金子成人[カネコナリト]
脚本家。1949年長崎県生まれ。72年『おはよう』でデビュー。98年『魚心あれば嫁心』『終わりのない童話』で第16回向田邦子賞受賞。大河ドラマ『義経』他、多数のドラマの脚本に携わる
藍川慶次郎[アイカワケイジロウ]
作家・脚本家。新潟市生まれ。法政大学中退。1991年から日光江戸村グループ「伊勢戦国時代村」などの座付台本作者を17年務める。2005年『萩の露 薬研堀小町事件帖』で時代小説デビュー。著書は他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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pookkun
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主人公の庄左衛門のキャラそのものは結構好きでした。映像的に「絵になる」、動作やセリフの見栄えがする人物だと思います。ただ、クライマックスのシーンが瞬間芸のようで、そのまま一気に幕が降りてしまったことは少し残念でした。息もつかせぬ描写ではあったのですが、それはかえって凄みに欠けてしまっていたので、自分は物足りなさを感じてしまいました。2011/05/22
三田主水
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かなり地味だった正月時代劇のノベライズなのですが、細部の描写を補うことで、想像以上の完成度の作品となっておりました。田沼意知刃傷の裏を探る主人公たちが、巨大な陰謀の存在を知って…というのはむしろ社会派推理小説的で、なかなかに楽しめました。しかしそれはそれで、「何故ドラマの方がああだったのか」「続編のノベライズはああだったのか」と思ってしまうのが皮肉ではありますが…2011/04/13
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- 和書
- 韓非子校注 〈第2卷〉