出版社内容情報
『100回泣くこと』を超えたラブ・ストーリー僕が通う理科系大学のゼミに、北海道から院生の女の子が入ってきた。徐々に距離の近づく僕らには、しかし決して恋が許されない理由があった……『100回泣くこと』を超えた、あまりにせつない恋の物語。
中村 航[ナカムラ コウ]
著・文・その他
内容説明
「こんなに人を好きになったのは生まれて初めて」。東京の理系大学で研究を続ける大学院生の僕の前に、運命の人が現れた。春、北海道からゲスト研究員でやって来た斉藤恵―めぐ。だが直後の懇親会で、彼女はある事情から誰ともつきあえないことを知る。やがて日夜研究を続けて一緒に過ごすうちに、僕はめぐへの思いを募らせ、遂に許されない関係に踏み出してしまった。お互いに幸福と不安を噛みしめる2人の恋の行方は。
著者等紹介
中村航[ナカムラコウ]
1969年岐阜県生まれ。芝浦工業大学卒。2002年「リレキショ」で文藝賞を受賞しデビュー。04年『ぐるぐるまわるすべり台』で第26回野間文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
乱れ読み本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
230
純愛なのに、不倫の話なんですよね〜
nanasi
203
カバーデザインは宮尾 和考さんです。田村 歩美さんが解説をしています。とても読みやすい作品でした。不倫のお話でしたがドロドロしていなく、全体的に甘かったです。2013/07/18
mmts(マミタス)
160
許されない恋が何なのか期待したけど、まさかの不倫だったことにビックリしました。もっと切ないものだと勝手に期待しました。研究室みたいに限られた場所ならば、いつかはバレそうですし…。妹の恋愛をどうこう言われても説得力がないし…。でも、「すまきごっこ」は楽しそうでした。めぐからは全く人妻の要素はなかったですし…。うーん、あんまり感動はしませんでした。不倫じゃないならば、きっと微笑ましいカップルでした。何だろう、やっぱり不倫を美談っぽく仕上げないで欲しかったです。2016/01/07
忠犬じろレポ
154
僕がめぐを好きになるのは普通に理解できるんですが、めぐはどうして?なぜ?って言うのが、読み始めの感想です。こんな展開出来すぎですよね。(^^; この物語には、これから待ち受ける大きな「壁」があるわけですが、タイトルの通り展開するなら、僕とめぐはハッピーエンドになるんでしょうね。こんな恋愛を夢見る乙女たちに幸あれ。(^^; こんな経験してみたかった。(^^;2013/04/28
おかむー
143
この作品を表現できる言葉がひねり出せないのがもどかしい。『もうすこしです』。不倫の恋と単純に表現してしまえばそれまでなのだけれど、テンポよくクスリと心をくすぐってくれる言葉で交わされるふたりの思いが甘酸っぱい。言葉には表れないけれど、いつか来る終わりの時こそがふたりを盲目にひむきなお互いの想いに向かわせたのだろうか?全編に詩のような言葉で織り成される物語は、解説のたむらぱんの言葉をかりれば「すきま」にするりと滑り込んでくる心地よさでくすぐったいやらせつないやら。さらりとしているようで残る物語でした2014/03/27