内容説明
『犬神家の一族』『八つ墓村』『獄門島』などの作品で、70年代に一大ブームを巻き起こした横溝正史。しかし真山仁は、「日本が深刻なアイデンティティ・クライシスの時代を迎えようとしている今こそ、横溝作品が必要とされている」と説く。現代社会の深層に斬り込む気鋭の小説家が語る、横溝作品の真髄とは―。横溝の短編小説「猫館」「蝙蝠と蛞蝓」「百日紅の下にて」を収録。「私のこだわり人物伝」シリーズ第5弾。
目次
第1章 今こそ『獄門島』を読め!(完璧に揃った“面白い小説”の要素;孤島という異空間 ほか)
第2章 逆境に燃えた小説家魂(夭逝した兄への思慕で小説に傾倒;流転した作風 ほか)
第3章 名探偵金田一耕助(探偵よりも事件が主役;主役・金田一の意味 ほか)
第4章 時代を超越した小説―対論/角川春樹(遺族に会うつもりが本人が出てきた;新たな全盛期をつくる ほか)
著者等紹介
真山仁[マヤマジン]
1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。読売新聞記者、フリーライターを経て小説家に。2004年、熾烈な企業買収の舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。同作は人気シリーズとなる。現代社会が直面する問題をテーマとし、そこに生きる人間たちのドラマを精力的に描き続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ai
4
真備疎開時の重要性が説かれ、地元民としてはうれしい。いつか真鍋島行かねば。2019/01/14
山田太郎
4
このシリーズ好き。百日紅が良かった。しかし、薄いわりに高い気がする。2010/07/28
ともひろ
2
獄門島読了と同時に読んだ。真山さんの横溝作品に対する洞察が、大変勉強になった。2015/11/12
宮院薫
2
ハゲタカの作者が同好の士と知って嬉しい。何か投じるものがあったのかもしれません。2013/06/15
しょーめー
0
倉敷真備図書館の「横溝正史コ-ナ-」で見つけた本。知らないことも多く、興味がわいた。レア本もあったので、楽しみ。2017/06/02