内容説明
五歳のときに火事で家を失った。ほどなく両親は離婚、父親は家を出て行った。少年は強い男になると誓い、早朝、川原の道を走り始める。貧乏や虐めに耐えた日々、悔しさに涙を流した日日、挫折を味わい進むべき道に悩んだ日々…精いっぱい生きた毎日が、少年を強くて優しい男に成長させた。ムエタイ王者にもなり、K‐1でも活躍するキック界のカリスマ、武田幸三。赤裸々に半生を描いた、感動のヒューマンドキュメント。第17回『ミズノスポーツライター賞』優秀賞受賞作。
目次
決起
孤独
愚直
挫折
感謝
武田幸三からのメッセージ
著者等紹介
森沢明夫[モリサワアキオ]
作家。1969年、千葉県生まれ。早稲田大学卒業。『ラストサムライ―片目のチャンピオン武田幸三』で第17回『ミズノスポーツライター賞』優秀賞を受賞。小説『海を抱いたビー玉』は韓国でも人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Walhalla
32
格闘家の武田幸三さんの半生を描いたノンフィクションでした。強く、そして優しい心を持った方ですね。私は普段、格闘技はあまり観ないのですが、森沢明夫さんの文章に惹き付けられます。現在は俳優としてもご活躍中だそうですね。2022/04/26
リキヨシオ
24
キックボクシング、K-1MAXで活躍したファイター武田幸三。ミスターストイックコヒに続く魔娑斗のライバル、サイボーグのような肉体、鋼鉄のローキックという印象だったけど…優しい人柄、壮絶な半生、愚直な生き様、過激なファイトスタイル…そのすべてがすごい!衝撃的だったのは彼自身7年間、左目がまったく見えない状態で戦っていたことだ。TVで見た数々の名勝負…それを思い出すだけで、熱い気持ちになってくる。武田幸三…この生き様自体がまさにラストサムライ!2015/11/27
takaC
24
超合筋の半生記 by ノンフィクションライター。K-1では強かったという印象がない。2012/06/16
オカヤン
6
格闘家、武田幸三についてノンフィクション。ハングリーっというより、自分の哲学を信じる強い心と謙虚さが印象に残った。本当に強いってやっぱり、続けられるということなのかな。2015/09/21
樽
4
人物ノンフィクションで、取材対象に入れ込みすぎている場合、読んでて白けちゃうことがあるけど、この本は、いやな感じはしない。ところで、治政館前を歩く武田幸三をみかけたことがあるが、やけに普通だった。武田幸三らしいと思った。2009/12/03