内容説明
幼少の頃から、人間に取り憑いた不吉な死の影が視える弦矢俊一郎。その能力を“売り”にして東京の神保町に構えた探偵事務所に、最初の依頼人がやってきた。アイドル顔負けの容姿をもつ紗綾香。IT系の青年社長に見初められるも、式の直前に婚約者が急死。彼の実家では、次々と怪異現象も起きているという。神妙な面持ちで語る彼女の露出した肌に、俊一郎は不気味な何かが蠢くのを視ていた。死相学探偵シリーズ第1弾。
著者等紹介
三津田信三[ミツダシンゾウ]
2001年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリーを融合させた独特の作風で人気を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
122
三津田さんの文庫で出されている本はもうほとんど読んでしまったので、このシリーズ8作を読み始めました。どちらかというと、ほかの作品に比して怪奇さなどはあまり感じられませんでした。ただやはり蘊蓄がすごく、この十三という数字から様々なことを明確にしていく面白さは感じました。主人公のおばあさん(結構有名な感じで有力者の知り合いがいる)との共同作業のような気もしました。2023/12/31
Take@磨穿鉄靴
68
暑いしホラーでも読もうかと手に取る。オカルトだろうからとまともに推理したりする気もなくダラダラ読む。内容は社会経験のないチェリーボーイがいきなり事務所を構えて探偵もどきの謎解きを行うもの。他人の事を言えた義理では無いがコミュニケーション能力低すぎ。これでは仕事の前にクライアントと話も成立しない。誰か近くにつっこみ役がいないと一人で仕事するレベルでは無さそう。後半はチェリーボーイなりに頑張ってたけどサポーター無しで自分の看板出して仕事するのは10年早いね(^_^)まとめて3冊買ったので次に期待。★★★☆☆2018/07/26
えみ
54
呪いのカタチがわかるとどんな人間がその背景に潜んでいるかわかる…はずだった。呪いの駆け引きは半端なく残酷非道。誰かを呪う、その前にきっと呪体は誰かに呪われていたのだろう。憐れみさえ感じてしまう孤独な呪は人の心を残してしまった時点で敗北は決まっていた。死が近づく人間に表れる死相。まさかその死相を支配する呪いを見破る専門家的探偵が登場しようとは…予想外な誤算が面白さを生む、死相学探偵シリーズ開始の第一巻!死が見える能力を持つ、ちょっと偏屈な探偵・弦矢俊一郎の活躍。これはシリーズで読みたくなる納得の探偵小説。2023/12/15
はつばあば
52
読み友さん達のレビュは近頃ホラーものを読まれる傾向にあるようで。では私もと三津田さんに。う~ん昔の探偵さんて本文であまり悩まなかったように思うのですが、この探偵さんは探偵でありながら探偵でない・・。そう簡単に死相を払うなんてことはできんわいとばかりに傲岸不遜系。祖母には頭が上がらんのが可愛いいし、答えがでたらとても可愛い表情になるようで。そやけど人に祟りを為すって怖いねぇ。自身に返ってくると思わないのかねぇ。・・ちょっと違う本で浄化します(#^^#)。2022/02/01
眠る山猫屋
48
再読。読み易いな。タイトルの意味が解る瞬間、スッとしました。遺産相続を直前に迎えた金満家の一族、次々に謎の死を迎える相続人たち、死を見抜く少年探偵。あ、青年か(笑)一番悪いのは十三人も泣かした故人ですよね?あとは犯人を唆していた・・・。最後の最後に、僕にゃん(猫)がノックを・・・。2016/04/24