角川文庫
聖なる夜に君は

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  • サイズ 文庫判/ページ数 174p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043860036
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

内容説明

娘がどきりとさせる言葉を口にした。クリスマスイヴの晩、友だちの家に泊まるというのだ。17歳の娘にとって、初めての外泊だ。友だちの家なんて、たぶん嘘だろう。こんなとき、母親として、自分はどういう態度を取るべきなのだろうか…?(「セブンティーン」奥田英朗)。―幸福な出逢いと切ない別れ。許されぬ恋と無償の愛。聖なる一夜を巡る、それぞれのドラマの行方は?クリスマスをテーマに贈る、心に滲みる6つの物語。

著者等紹介

奥田英朗[オクダヒデオ]
1959年岐阜県生まれ。97年『ウランバーナの森』で作家デビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞を、04年『空中ブランコ』で直木賞を、07年『家日和』で柴田錬三郎賞を、09年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞

角田光代[カクタミツヨ]
1967年神奈川県生まれ。早稲田大卒。90年『幸福な遊戯』で海燕新人文学賞を、96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞を、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞を、05年『対岸の彼女』で直木賞を、06年「ロック母」で川端康成文学賞を、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞を受賞

大崎善生[オオサキヨシオ]
1957年北海道生まれ。2002年、初の小説『パイロットフィッシュ』で吉川英治文学新人賞を受賞

島本理生[シマモトリオ]
1983年東京都生まれ。2001年『シルエット』で群像新人文学賞優秀作、03年『リトル・バイ・リトル』で野間文芸新人賞受賞。04年「生まれる森」が芥川賞候補。05年『ナラタージュ』が「本の雑誌」上半期第一位となる

盛田隆二[モリタリュウジ]
1954年東京都生まれ。85年「夜よりも長い夢」で早稲田文学新人賞入選。出版社勤務を経て作家に

蓮見圭一[ハスミケイイチ]
1959年秋田県生まれ。立教大学卒業後、新聞社、出版社に勤務。2001年『水曜の朝、午前三時』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りゅう☆

101
17歳の娘がイヴにお泊り、ということは…?色々模索する母親の気持ちをまさに代弁してくれた奥田英朗さん。離婚する夫婦の交換条件である夫からのラブレターに書かれた言葉に馳せる高校時代ならという思いに、切ないながらも多いに共感できた角田光代さん。別れた不倫関係の初めての恋人が忘れられず旅に出たものの、行く末が曖昧でスッキリしなかった大崎善生さん。中距離恋愛中の彼との関係を改めて見つめ直していい感じの島本理生さん。不倫相手だからルールがある上での付き合いだけど、それでも構わないという気持ちはよくわからないけど→2016/12/14

優愛

97
クリスマスを舞台とした6つの短編集。「セブンティーン」「クラスメイト」「ふたりのルール」がお気に入り。静かに降り積もる真っ白な雪のように聖なる夜、皆が幸せな訳じゃない。皆が笑っていられる訳じゃない。「好きだった。ごめん」別れの最後に伝える言葉にしてはあまりに切なく、淡い恋心がまだ透けて見える様な深い余韻の残るどこまでもずるい言葉。汚い字でたった二行。それでもこの手紙は何にも変えられない素敵なプレゼント。クリスマスだからと言って別れは避けて通ってはくれない。だから願う、多くの人が素敵な恋を出来ますようにと。2015/01/21

ミカママ

67
時節柄、ということもあり読了。こういう寄せ集めのアンソロジーとやらは好きではなかったのだけど、これはすごい!ていうか好きな作家さんばかりなので、よくないわけはないんですけどね。(笑) どれもこれも心にしみる作品ばかり。それでいてあっさりしていて読後感よし!ぜひみなさんもこの季節にどうぞ。2013/11/26

ピロ麻呂

42
今宵クリスマスイブの夜☆恋愛気分で過ごすことができました(^^)1番よかったのは奥田英朗作品。クリスマスに処女を捨てようとする娘VSそれを防ごうと邪魔する母親…おもしろかった(^o^) 角田光代さんは安定感抜群(^-^) 島本理生さん、盛田隆二さんのは不倫恋愛のクリスマス…せつない(>_<) 読書クリスマスを満喫できました(^o^)2015/12/24

10$の恋

32
クリスマスは、恋の行く方の重要分岐点。始まりあり、加速あり、ピリオドありの短編集。🔔「友達の家に泊まるね」十七歳の娘の初めての外泊。(彼氏とだろ?)と思う母親の心情がよく分かる[奥田英朗]🔔明日から他人なのね…。離婚届とラブレターの哀しき交換[角田光代]🔔北へ向かう夜行列車、不倫の終焉にワタシが思うこと[大崎善生]🔔遠距離恋愛の倦怠感、それは安定した愛の裏付け[島本理生]🔔禁断の恋…ルールを守ればそれもアリ?[盛田隆二]🔔夫婦喧嘩の結末は…[蓮見圭一]。ときめくだけじゃない男と女のクリスマス。2023/12/24

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