内容説明
「B型になるくらいなら、死んだほうがマシよ!」。血液型性格占いが加熱し、特にB型人間への差別・偏見が広がる中、白血病患者の女性が骨髄移植を拒んだ。日本では最大にして最強の迷信となっている血液型性格分類に、岬美由紀、嵯峨敏也、一ノ瀬恵梨香が立ち向かう。彼女を救うため、「ないものをない」と証明する奇跡を起こせ。3大キャラクターが競演するクラシックシリーズ第11弾。『ブラッドタイプ』待望の文庫化。
著者等紹介
松岡圭祐[マツオカケイスケ]
1968年12月3日、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作『千里眼』シリーズは累計600万部を超える人気作となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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utinopoti27
124
強大な犯罪組織やテロ集団、果ては国家レベルの陰謀と闘ってきた、我らがスーパーヒロイン岬美由紀が今回対峙するのは、血液型性格判断(!)だ。世界に類を見ない、日本人特有のこの思い込みが、白血病患者の偏見・差別となって彼女を窮地に陥れることに。血液型と性格に関係がないことの証明は、果たして可能なのか・・。アクション性の強いエンタメ路線がウリの千里眼シリーズにあって、本作はかなり毛色が異なっています。でも、ファンにとっては、恋に涙する乙女チックな美由紀も悪くない。血液型診断は、飲み会の余興で楽しむのが平和だね♪2019/02/14
まあか
43
再読。千里眼シリーズは、まずこの本から入った。あまりの面白さに、1から読むことにしたのだ。この本を読むまでは、血液型性格診断、信じてたんだよなー私。いつも好きになる人がB型の人で、めっちゃ調べたよ、B型の性格や相性。でも、この本を読めば、B型ばかり好きになるのではなく、たまたま好きになった人がB型だっただけなのだと分かる。そう、血液型と性格には何の関係もない。のだがしかし、そうと知りつつ、気にしちゃうよね。刷り込まれてる。今回の美由紀ちゃんは、いっぱい泣いてた。しかし、やはり魅力的な女性だ!カッコいい!2023/09/22
ささみ@超低ログイン中です、ゴメンナサイ
20
図書館本でないので、読み始めたもののあちこちに浮気してばかりで読了迄に半年ほどかかってしまった……血液型占い、丸っと信じるわけじゃないけど、ある程度信じちゃうのは事実。それが原因で社会的に虐げられるのはどうかと思うが、心の中では「B型、あるよね、こーゆーの」って毒づきながら読みました。途中出てきた野尻湖。実家のすぐ近く(笑)ビックリ(^^)2015/11/07
MarsAttacks!
16
血液型性格判断ごときで、ここまで事が大事になるのかな?大きく誇張しすぎでは?人はそこまで踊らされないのでは?と疑問点が多く、事件の展開もできすぎかな。それに骨髄移植でB型に変わるなら、死んだほうがマシなんて、助かる術があるのにそれだけの理由で拒否するなんて、もー勝手に死ねばとすら思ってしまった。最終的に血液型性格判断を全否定していてるところは良いし、作者の言いたいことも判ります。でも読んでいて少し辛かった、そんな僕の血液型は・・・2012/04/29
jjm
12
差別を生むような血液型別性格判断がいかに無意味であるかを何とか知らしめようとした啓蒙小説。B型しかないゴリラやブラジルの先住民がすべてO型であると言われていることを考えると、性格が皆同じことになってしまうというのはある(なお、このあたりは特に描かれていない)。疑似科学、ジンクピリチオン効果(!)、オカルトの類いは商業要素を除き、完全否定するのではなく、単に娯楽として楽しむというのが正解なのではないかと思う。2024/02/02
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