内容説明
初めてヒットマンの役目を仰せつかったチンピラが、標的を間違えたために起こる大チェイスの結末とは?男に捨てられた三十路前のOLの車を十代ヤンキー娘がカージャック。極限状態で勃発するバトルの行方は?…強烈な殺笑能力を秘めた8発の弾丸。イカした文体で、イカれた男と女共を徹底描破!フヌケな現代をこらしめる比類なきイリーガル文学!ハイブローなトカジ波が、あなたを小説の虜にする―。
著者等紹介
戸梶圭太[トカジケイタ]
1968年東京生まれ。学習院大学文学部心理学科卒業。1998年『闇の楽園』で第3回新潮ミステリー倶楽部大賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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masa
65
風が吹けば桶屋が儲かる。つまりエンターテインメント性重視で小説を手にするとき求めている構造はそれだ。どれだけ派手にバタフライエフェクトするか。若きショッカー隊員は世界を混乱に陥れるべく勉学に励む。その前に妙に部屋の片づけをしたくなる。片づけ中に親の本棚から抜いた青春の門を見つける。思春期に読むとムラムラする。自家発電で解消したら、賢者タイムがおとずれ世界征服なんてどうでもよくなる。そして今日も世界平和が守られる。的な。僕らはインプットからアウトプットが予測できないピタゴラスイッチの玉になりたいアニマルだ。2020/09/25
H!deking
46
もうやっぱり最高だった(笑)これから忘年会なので明日には内容忘れてると思うぜ!(笑)1532017/12/28
サイバーパンツ
13
倫理観ゼロな登場人物の織り成すブラックユーモア満載の短編集。中でも面白かったのは、シャブ中にはシャブ中をぶつけりゃええんじゃいというなんともブラックな解決法が笑える『Jの利用法』、いい話風の流れの中にバカバカしいキャラノートが自然に溶け込んじゃってるラストがシュールな『二十八歳の事情』、人当たりが良くて面白いジミーがみんなに信仰されるようになって、支配欲まみれのグルになる姿を描いた文学チックな『くるまびと』の三つ。2016/04/24
井戸端アンジェリか
5
何も考えずに購入したら短編集だった。1話目、なんじゃこりゃと笑った。途中の変な絵といい、ほぼバカにしてクックと笑いながら読み進めたんですけども、たまにシュールだったりするので侮れない。未読の方におススメするかはちと悩むけど買って正解だった。「Jの利用法」が好き。 2013/10/27
No Nis
4
死、薬物、性欲、障害、宗教、すべてがこの短編集の世界ではタブーではない。その生々しい概念たちは筆者のユーモアというオブラートに包まれて提示される。ブラックユーモアという手ごろな言葉があるがそういう作品だと思えばいい。その思い切ったプロットに読者は背徳的な爽快感を得ることだろう。2.5/5点2016/09/22