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角川文庫
西郷隆盛伝説

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  • サイズ 文庫判/ページ数 390p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043775118
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0121

内容説明

戊辰戦争で西郷の薩摩と敵対しながら、後に『南洲遺訓』を編纂するに至った荘内藩。仇敵をも惹きつける西郷南洲の魅力とは。薩長閥に対峙しようとした奥羽越列藩同盟、明治6年政変と「遣韓論」、そして西郷に信義を誓いながら“ニセ官軍”として処刑された相楽総三と赤報隊など、史実を丁寧に省察。現代に至るも数多くの人々の敬愛を受ける稀代の傑物・西郷隆盛の伝説と真実を問う、佐高版・明治維新史の誕生。

目次

南洲墓地に眠る荘内の少年藩士
四つの南洲神社、秘史
西郷隆盛、二つの系譜―安岡正篤と四元義隆
西郷を憎む会津、西郷を愛する会津
薩長閥政府に挑む「北方政権」の夢
荘内藩と大西郷の攻防
荘内藩転封騒動
西郷と菅と本間郡兵衛
明治六年の政変
西南戦争前夜
西南戦争と荘内
「列外の人」、相楽総三と西郷
さまざまな西郷観

著者等紹介

佐高信[サタカマコト]
1945年、山形県酒田市生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。高校教員、経済誌編集長を経て、現在、ノンフィクション作家、評論家として活躍中。「憲法行脚の会」呼びかけ人の一人。『週刊金曜日』発行人・編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヨーイチ

31
解説でも触れていたが、著書と西郷隆盛がミスマッチで「おや、おや」って感じで購入。著者は山形県酒田市の出、つまり旧庄内藩と西郷隆盛の因縁が発端となっている論考。西南戦争で庄内藩出身の若者が薩摩側で参戦、戦死しているって話は初耳。西郷隆盛を祀った西郷神社も庄内の地域にあるらしい。会津藩の惨状と比べて歴史の不思議さを知る。西郷隆盛の影響は長く広く様々な人々に及んでいて、著者が丹念に拾って紹介しているが、些か摘み食いって気がするくらい。読んでみたい本が増えたのは収穫。続く2018/03/22

PAO

15
荘内藩士と西郷隆盛の関連について詳しく書かれています。そのことは歴史に埋もれたことを暴いており大変貴重だと思います。但し、この本は幕末・維新の関して一定の知識がある読者を対象としていますので知識が乏しい私には辛いものがありました。また、西郷さんの周辺や彼に敬服した人たちのことが中心で書かれておりそれらは私は知らなかった事実だったので有り難いことと考えますが、反面、西郷本体のことはあまり述べられていないので彼の姿をとらえることは困難でした。「摘み食い感」というご感想がありましたが私も同感です。2018/04/25

nakagawa

4
敗者からの視点で維新を見た本です。幕府側は負けてしまいましたが朝廷側と同じように日本の未来を真剣に考えた人々達です。明治では不遇な扱いを受けてしまいました。西郷隆盛はでも特殊な例です。幕府倒幕の時は官軍、明治では賊軍です。西南戦争で負けたけれど今も色んな人から愛される英雄です。あの北一輝や石原莞爾なども憧れていたそうです。2017/06/02

sasha

3
上野のお山の西郷さん。子供の頃から見慣れた銅像である。その西郷さんと、庄内藩の係わりを中心に描かれたもう一つの維新史ってところか。徹底的に滅ぼされた会津と、無血開城した庄内の対比が興味深い。後の会津の下北移封なんて長州による嫌がらせだもんな。敗者の側に視点を置いた維新史は、学校では教えてくれない人物をいろいろと教えてくれる。2013/11/10

Masaya Fujii

2
西郷と荘内藩との関わり、旧奥羽越列藩同盟の諸藩の中で西郷が愛されたことを描く。一方で、相楽総三・赤報隊の絡む薩摩藩邸焼討ち事件、似せ官軍事件などは「武力・軍事力なしでは行動できないから西郷は好きではない」という高校時代の先生の発言を思い出した。判官贔屓と言ってしまうと簡単だが、悲劇的な最期を遂げた人物に対しては、どうしても批判の手が緩むのは仕方がない?清濁、硬軟両方を含まない人物はまずいないので、人それぞれに抱く西郷像があるんだなと思いました。2018/08/31

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