内容説明
自傷跡の残る左手首が発見された。老刑事・井出川は女性ばかりの会社「約束の地」に不審を覚えるが、捜査半ばで謎の言葉を残して不慮の死を遂げる。父の死の原因を探る文博は、その会社へと引き寄せられ、やがて姿を消す。世紀の変わり目に急成長を遂げたその会社は、自傷癖のある男女を集め、演劇公演を企画した。演目は、王女が男の生首を求める劇「サロメ」。その舞台にすべての悪夢が集結していく。
著者等紹介
早瀬乱[ハヤセラン]
1963年大阪府生まれ。法政大学文学部英文学科卒。2004年『レテの支流』が日本ホラー小説大賞長編賞佳作に選ばれる。06年『三年坂 火の夢』で江戸川乱歩賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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じゅんぢ
16
発想は面白いと思う。ただ、もうちょっとシンプルにして短くしても良かったと思う。2018/02/03
ホレイシア
7
まだ詰めの甘さはあるが、着実にうまくなっていくなぁ、この人。これ読みながら今日はお肉にしようかな、と思う自分は結構好きだ。タイトルを変更したみたいだけど、「サロメ後継」の方がいいような気がする。とりあえず、今後も注目。2011/01/27
らむり
3
ダメだ、こりゃ〜。
黒蜜
2
まーまーですかね。元凶は基本は真理亜ってことですが、都築が超常の力がすべての源ってことなんでしょう。個人的には全編通した狂言まわし的な人物が欲しかったです。井出川刑事の早々の退場が惜しまれます。真理亜や美佐のようなタイプがなぜ出てくるのかというところにまで言及してくれると《リスカ》という病理を扱ったホラーとしては良いできになるのでしょうが、そこが「既にあるもの」として扱われているのが残念。特にリスカをしないが故に逆に美佐の闇の深さといったら相当なものなので。あとは、最後に怒濤のように秘密が暴かれすぎ!2015/04/17
CHARA
2
うーん、ラストが駆け足すぎる。痛そうな描写がすごいだけにもったいない。もう少し全体の構成を練りこめば…2010/12/02