角川文庫
巨大投資銀行(バルジブラケット)〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 576p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043755042
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

狂熱の80年代なかば、米国の投資銀行は最先端の金融技術を駆使し、莫大な利益を稼ぎ出していた。旧態依然とした邦銀を飛び出してウォール街の投資銀行に身を投じた桂木は、変化にとまどいながらも成長を重ねる。一匹狼の日本人起業家に翻弄されながら進めてきた買収案件に調印する寸前、世界を揺るがす金融不安が…。虚々実々の駆け引きから、複雑な取引の仕組みまで、投資銀行業務をガラス張りにした経済小説の金字塔。

著者等紹介

黒木亮[クロキリョウ]
1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資、プロジェクト・ファイナンス、航空機ファイナンス、貿易金融など数多くの案件を手がける。2000年、『トップ・レフト』でデビュー。英国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジェンダー

46
読むのに時間はかかったけど読み応えありました。しかもわかりやすいし、最後に用語集もついていて金融について学ぶにはもってこいです。バブルの頃は投資ファンドからのは読んだ事はありますが、投資銀行からのは読んだ事はなかったですけどリアリティがあり、日本人はアメリカに比べると金融については知識がなく、遅れているのが露呈したような気がします。今はさすがにそこまでの差はないと思いますけど。ただ日系企業と外資系の働き方や考え方の違いがいろこく描かれていて外資系働くのかもしくは日本の会社で働くのか参考になります。2014/04/11

B-Beat

26
bluge bracket 本書によれば元来証券引受のシンジケート団において最大額を引受け販売する証券会社を指し、転じて世界上位数社の巨大投資銀行を意味すると。そんな金融世界で活躍する日本人のサクセスストーリーかあるいは悲喜劇か。名が一字違う人物や会社さらには実在の人物や会社も次々と登場する。ネットの著者インタビューにその辺のルールは100%以上の事実を実名、90%を1文字変えて使用したとあった。1985年のプラザ合意から1990年初めのバブル崩壊が囁かれ始めた頃までを入魂の筆致で描いてみせた。下巻へ。2014/04/24

ヤギ郎

22
ソロモン・ブラザーズのトレーダーを勤めていた明神茂(本書では竜神宗一。)をモデルに、外資系銀行を描いた物語。黒木の商社マン小説と違った視点が味わえる。物語のはじまりは1985年。この頃は、東京証券取引所には立会場があり、アナログで株の売買をしていた。現代のインターネットやコンピュータありきの感覚で読んでいたので、時代状況に混乱することもあった。金融用語が複雑だけど、裁定取引について「なるほど!」と感心する。2020/05/20

羊山羊

20
1980年代の投資銀行を舞台に、生き馬の目を抜く様な投資銀行の世界で金を稼ぐために働く男たちを描く群像劇ビジネス小説。目の眩むようなノルマをこなし、こなした末に莫大な金を手にするバンカーたちの仕事ぶりがよく伝わる。印象に残るのは華やかな世界に見える投資銀行の世界でも、地道に新しい商品や分野を開拓し、金を持ち帰ることが全てであるという泥臭い世界の内情が見えた点だった。今回本著を読む上での目標の1つだった「ファイナンス用語になれる」はもう少し時間がかかりそう。 2023/07/04

4丁目の父ちゃん

17
高杉良さんの経済ものはよく読んだが、この作品はちょっと難しい。 しかし、難しいところは読み飛ばして楽しんで読んでいる。 下巻はバブル崩壊かな?2018/02/18

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