内容説明
「かみさま、ぼくは何のとりえもありません。こんなに何もないのだったら、いっそ何もない、らいおんにしてください―」透明になった独りぼっちのらいおんの話や、恋人の瞳の中に見つけた小さい魚「さくらの魚」、退屈している木と遊ぶ「きのぼり屋」、少年たちの物語「ツチナガ」など、不思議で優しい絵物語集第3弾。カラー絵本「空のとびかた」を含む贅沢な23話。文庫版特別付録「谷川俊太郎からの十の質問」付き。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
9
てのひら童話1、2巻目に続いて大人の童話絵本のようにそっと誰かに読み聞かせしてもらっている気分になった作品。春の口笛・・・長い冬の間地面の中で早めに目覚めてしまったカエルの気持ち・・・ウンウンと頷いてしまった。おーなりさんは自然と一体になった心の持ち主なのかもしれない。ステキな人だな。2010/04/16
葵@晴読雨読
8
全体的に絵が凄く好みでした(^_^)v 何度でも読み返したい! “風の手”と“らいおん”が好きです♪ たまたまBOOK・OFFで一巻と三巻を見かけて手にとったのですが、2巻も読んでみたくなりました!2013/08/05
kanapico
3
たくさんの「さよなら」が詰まってます。悲しかったり、照れくさかったり、切なくてもにっこりしちゃったり。相手は人とは限らなくて、たくさんの不思議なものたちが溶け合う世界にその「さよなら」は凛とした様子でたたずんでいます。「おしいれ」が1番好き。玄関に収まり切らないほどの大きな熊が訪ねてきて「寒くて寒くてねられへんからちょっとでいいからアンタのとこでねさしてくれへんか」と押し入れに入ってずぴーと冬眠しちゃう話なんだけど、関西弁の熊さんがちょっとまぬけでかわいくってもう。2010/08/02
ひろまさ
1
おーなりさんの作品は子どもの時の記憶をジップロックに入れて密封保存したようなそのままの新鮮さがあって、ページを捲る度、ああどうして私はあの頃確かに感じていたこんな気持ちをあっというまに忘れちゃえたんだろうと、切ないような悔しいような、胸を締め付けられる思いがする。大好きだったものが、沢山詰まっている宝物のような作品です。2014/08/26
べにくらげ
1
【ピカピカ みえない星】がなんだか好きです。2011/10/29