• ポイントキャンペーン

角川文庫
ニコチアナ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 464p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043748020
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

メイは、火を使わない無煙タバコ開発に情熱を注いできた。日本国内では発表の難しい事業。そこに食指を伸ばした米国アズテック社のCEO・デュークは、煙害のない新製品としてニューヨークで記者発表した。だが、会場でニコチンテロが発生。さらに、既に同様の特許を申請する人物の存在が疑われ出す。タバコ畑では葉に異状な斑が―。疫病を防ぎ特許を護るため、メイは秘蹟を描いた絵文書を探しに、大陸横断の旅に出る。

著者等紹介

川端裕人[カワバタヒロト]
1964年兵庫県生まれ。千葉県育ち。東大教養学部(科学史、科学哲学)卒。日本テレビ入社後、科学技術庁、気象庁などの担当記者を経て、97年退社。98年『夏のロケット』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

23
煙草業界に新規参入しようとする日本企業から派遣されたメイが、「無煙煙草の特許を申請している男がいる」と聞かされて、彼の血縁であるカルロスと共に、その人物を探し出すメインストーリーに、何者かの手記が挿入されつつ、物語は進む。謎の人物の所在とその意図を探るミステリー要素もさることながら、神聖な儀式に使われた煙草が、巨額の富を生む存在に変貌していく過程も描かれ、盛りだくさんな印象。人間の複雑さも垣間見えて面白い。ただ、哲学や宗教めいた描写が入ると分かりづらかった。2008/09/17

naimon

5
「タバコ」について色々調べた結果をなんとか物語の形式に仕立て上げた、という印象。物語の進行が魔法と科学の2面性を持っている事も確かに読みづらいかも。ただ、タバコというものがこれだけ「意味」がある植物であるのか、という事を感じさせてくれたことも事実。小説じゃなくノンフィクション形式でもよかったかも。タバカム、ルスティカ、アマゾニア、トランスポゾン。2009/05/11

shirou

3
なかなか不思議な作品でした。 タバコをこのように扱っている作品は、他に無いのではないでしょうか? 途中、難解で話の流れが把握し難い個所もありました。 タバコを吸う人、吸わない人。 デメリットは、ハッキリしています。 それでも、やっぱり愛煙家って居ますモンね。 そのせいか、否定側・肯定側がハッキリ出来ず、話の流れが分かり難かったのだと思います。2013/02/07

FaianchCha

3
この本を手に取る様な人は、肯定か否定かのどちらかを期待して読むと思うのだが、何れも肩すかしをくらう事でしょう。2011/08/17

t_hirosaki(t_hirosaki)

2
個人的にガチ川端と呼んでるいくつかの作品のうちのひとつ。(恐らく)綿密な取材と多くの文献に裏打ちされたディテールと、さまざまな立場から等しく距離を置く冷徹な筆致から「らしさ」を感じる/キャリー・ネイションの強烈なキャラクタが大分好き。キリスト教を信仰する嫌煙家vsかつてキリスト教徒に迫害された煙を宗教的なものとして扱う部族って構図はものすごく入り組んでて面白いと思いました。あとはその、すみませんがあんまり読み取れてない/そういや本作珍しくサブカルネタ入ってなかった気がする。なんかあったっけ2016/08/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/542811
  • ご注意事項

最近チェックした商品