内容説明
ひょんなことがきっかけでスノーボードを始めた。あっという間に虜になってしまった。原稿を切り上げ雪山に通う日々。徐徐に上達していくのが楽しくてしようがない。自称「おっさんスノーボーダー」として、奮闘、転倒、歓喜など、その珍道中を自虐的に綴った爆笑エッセイ集。その他、カーリング、ワールドカップ観戦など、初モノに次々と「ちゃれんじ」しちゃいました。短編小説「おっさんスノーボーダー殺人事件」も収録。
目次
おっさんボーダー誕生秘話
おっさんスノーボーダー奮闘中
ワールドカップを見てきました!
ザウスの恋
おっさんスノーボーダー秒読み開始
おっさんスノーボーダー活動開始
新本格系スキーツアー
おっさんスノーボーダーのおくなき戦い
小説「おっさんスノーボーダー」
次はゴルフなのか?〔ほか〕
著者等紹介
東野圭吾[ヒガシノケイゴ]
1958年、大阪府生まれ。大阪府立大工学部卒業。エンジニアとして勤務しながら、85年『放課後』で31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年『秘密』で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
259
★★★☆☆ 東野圭吾さんのエッセイの中でも1番のお気に入り。 最後の殺人事件はまぁギャグという事で… 東野さんがとてもスノボ好きだということがこちらにも伝わってきた。 初読時は同じ雪山好きとして単に親近感が湧いただけだっだが、自分が東野氏がこれを書かれたのと同年代になってみると、この歳でスノボをバリバリやる体力に驚かされた。 貴方は鉄人でもあったんですね…2019/03/30
Tetchy
92
御年44歳(当時)の東野氏のスノーボードチャレンジがなかなかに、いやかなり面白い。また本書ではスノーボード以外にもゴルフに関する考察やカーリング体験記、更には自身の著書である『レイクサイド』が映画化された時の撮影現場見学についても語られる。映画撮影現場を訪れる東野氏の初々しいこと。引手数多の東野作品の映像化の現在を考えると隔世の感があるのだけれど。そしてこの頃ウィンタースポーツ仲間だった二階堂黎人氏とこの後『容疑者Xの献身』で論争を繰り広げることになろうとは、なかなかに考えさせられるのであった。2013/12/01
hiro
62
全東野作品読破を目指してこれで84冊目。東野さんがスノーボードを始め、のめり込んでいく2年間のエッセイ。おっさんスノーボーダーの爆笑エッセイというぐらいなので自虐ネタも満載で、さらに作家ヒガシノ某も登場する短編小説も2編あり、《笑シリーズ》のように楽しく読むことができた。また、通勤時の京葉線から毎日みていた“ザウス”が何度も登場したのが懐かしかった。このエッセイではスノーボードへののめり込み具合を楽しく読めたが、更なるのめり込み具合を知りたいし、昨年のタイガース優勝についての新作エッセイを読んでみたい。2024/03/03
りゅう☆
58
東野さんがおっさんになって始めたスノーボードについてのエッセイ。今から10年以上前のエッセイなんだけど、東野さんは本当にスノボーが好きなんだなぁ~とひしひし伝わる。「スノーボードは面白いだけでなく、私を夢中にさせてるのは、上達、ということだと思う」「40代後半ともなれば何か新しいことを始めて、習って、そして上達する、という機会が極端に減ってしまう。だから『昨日は出来なかったことが今日は出来た』と思えるのが嬉しくて仕方がないのだ」という言葉に納得。私もこれから上達して喜びを得られる何かに出会えたらいいな。2014/09/16
再び読書
55
まさしく表紙の絵の通り、おっさんスノーボーダーの奮闘記って感じでしょうか?気楽に読める。「さいえんす?」や「あの頃僕らはアホでした」に較べるとインパクトは薄い。エッセイにあまり期待をかけること自体無理があるのかもしれませんね。エッセイは作家の、小説ではわからない一面を紹介しているに過ぎません。ただ、40半ばでボードを始めるのは、なかなか出来る事ではない。自由業に見られる作家でも、締め切りに追われることも多々あるのは、他の人のエッセイを読んでもあきらかである。忙しさを言い訳にしない潔さには感心。2013/06/18