内容説明
みんなと仲良くしたかった。いじめられたくなかった。邪険にされたり、疎んじられたりするのはもうたくさんだった。だから、だから…。キャバクラ「ベイビーキッス」で働く風間みちる。家ではSHIHOという名前でホームページを作り、訪れる人たちとのやり取りを楽しんでいた。ところが彼女の一言が「荒らし」を呼んでしまう。また仕事上でも他のキャバクラ嬢との関係が悪化し―。哀しい狂気が暴発する究極のエンタテインメント。
著者等紹介
小川勝己[オガワカツミ]
1965年長崎県生まれ。2000年、『葬列』で第二十回横溝正史賞正賞を受賞し、デビュー
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感想・レビュー
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H!deking
86
西東京にあるベイビーキッスというキャバクラを舞台にしたお話。キャバクラでの源氏名とホームページのハンドルネームの匿名性をうまく絡めてます。なかなか後味の悪い話だったけど、面白かったー!2019/08/08
ペトロトキシン
6
前の人のコメント読んで思ったのですが、これでクレイジーさが足りない方なんですか!?荒らしのシーンとか見開きドーンと「死ね」の羅列で読んでて憂鬱になりますな。速読のトレーニングに使用しようかと思いましたわ。実は、違う言葉が混じってないか探したんですが、混ざってなかったです(笑)2011/06/01
勉誠出版営業部
3
小川勝己さんの『まどろむベイビーキッス』を読了。約3年ぶりの再読。ネットの書き込みというところが、いわゆるゼロ年代的な感じ。改めて読み直してみると、テーマは「コミュニケーションの不在」なのかな。2018/11/07
bam
3
「風間みちるの戦場」…ここを詳しく読みたい!2014/03/14
ブブミツ
3
2ちゃんノワールやキャバクラ版八つ墓村と言われいますが、まぁ、どっちも言い得て妙。言葉による暴力小説といえばそうだし、キャバクラの中の覇権争いは横溝っぽい。『電車男』以前のネットの実態が懐かしくもあったり。 ご都合主義?と思われる部分もあるが、まぁツッコミは無しで。途中の申し分程度の時刻表トリックはおちゃめで笑った。2012/02/26